全日病ニュース

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16年度改定基本方針決まる

16年度改定基本方針決まる

 12月2日の社保審医療保険部会と12月4日の同医療部会は2016年度診療報酬改定の基本方針案についてそれぞれ合意に達し、細部にわたる文言修正と両部会間の意見調整を各部会長と厚労省に委ねた。その結果、厚労省は12月7日に基本方針を公表した。
 基本認識に「経済成長や財政健全化との調和」が書き込まれた初めての改定基本方針となったが、4つの基本的視点にそって例示された「具体的方向性」にも、「かかりつけ薬剤師・薬局の評価」「費用対効果評価の試行的導入」「質の高いリハビリテーションの評価」「退院支援等の取組」「調剤報酬の見直し」など、中医協総会で先行して審議されつつある16年改定の焦眉の課題が盛り込まれた。
 また、最終章の「将来を見据えた課題」には、「地域医療構想を踏まえた第7次医療計画が開始される平成30年度に向けた診療報酬上の対応」の検討が書き込まれた。
 「多剤投薬をすべて否定するのはいかがか」あるいは「長期投薬の制限を盛り込むべきではないか」などと、最後まで議論となった多剤投薬・長期投薬に関する表現は、「不適切な多剤投薬・長期投薬を減らすための取組」「不適切な多剤投薬・長期投薬の削減」と、“不適切な”という表現をかぶせた文言とすることで合意された。