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ホーム全日病ニュース第810回/2013年10月1日号14年度改定基本方針の検討を開始。...

地域医療指数「体制評価指数」に精神科を追加。在宅医療の評価は否定的

地域医療指数「体制評価指数」に精神科を追加。在宅医療の評価は否定的

地域医療指数「体制評価指数」に精神科を追加。
在宅医療の評価は否定的

【DPC評価分科会】
DPC制度見直し議論の「中間報告」をまとめる

 9月20日の診療報酬調査専門組織・DPC評価分科会は、2014年度診療報酬改定に向けたDPC制度見直しに関するこれまでの検討状況を「中間報告」にまとめた。
 多くのDPC対象病院には関心が高かった医療機関群Ⅱ群の細分化は見送られた。
 機能評価係数Ⅱの評価項目については、①「データ提出指数」にデータの質を評価する新たな方法等の導入を検討する、②「効率性指数」に後発医薬品の使用割合による評価の導入を検討することで合意。
 地域医療指数の「体制評価指数」に関しては精神科の役割を評価する方向性を盛り込む一方、在宅医療については否定的な考えを示している。
 この日の分科会は、機能評価係数Ⅱにかかわる特別調査を行ない、その結果にもとづいて「救急医療入院」「後発医薬品の使用割合」「入院時の持参薬」の各割合が他と比べて著しく高い病院と著しく低い病院を分科会に招いてヒアリングを行なうという計画を承認した。
 「中間報告」と特別調査はいずれも中医協に諮られる。

DPC評価分科会「DPC制度に係るこれまでの検討状況(中間報告案)」 9月20日

1. 基礎係数(医療機関群関連事項を含む)について
(1)Ⅲ群のあり方について
 Ⅲ群の細分化は行なわないこととしてはどうか。
(2)Ⅱ群の要件について
 臨床研修実績の評価には協力型臨床研修病院の研修実績を含めず、基幹型臨床研修指定病院の採用数の実績のみによって算出することとしてはどうか。
2. 機能評価係数Ⅱについて
(1)基本的な考え方
 機能評価係数Ⅱの基本的な考え方は2012年度改定の考え方を引き続き維持することとしてはどうか。
(2)現行6項目の見直し
①データ提出指数 
 データの質を評価する新たな方法等について検討することとしてはどうか。
②効率性指数 
 後発医薬品の使用割合による評価の導入について検討することとしてはどうか。
③地域医療指数
 体制評価指数は「4疾病・5事業」に「精神疾患」を加えた「5疾病・5事業」について、評価項目の導入を検討することとしてはどうか。「精神疾患」については、DPC病院における精神科の役割を評価すべきという意見があった。「在宅医療」については、現時点ではDPC対象病院を在宅医療の観点から評価する指標を作るのは難しいのではないかという意見があった。
④その他の指数(複雑性指数、カバー率指数、救急医療指数)
 現行の評価方法を基本としつつ、必要な見直しを行うこととしてはどうか。
3. その他
(1)算定ルール等について
①高額薬剤に対応するために導入された点数設定方式について
 前改定で試行的に導入した高額薬剤に対応する点数設定方式は次回改定以降も引き続き継続することとしてはどうか。高額な薬剤を使用する診断群分類だけでなく、高額な材料を用いる検査(心臓カテーテル検査等)等への適用について検討することとしてはどうか。
②退院後3日以内に再入院となった場合の算定ルールについて
 一連と見なされる3日以内の再入院を1入院として取り扱うルールは、適切な見直しに向けて引き続き検討することとしてはどうか。
(2)退院患者調査の様式1 の記録方式の見直し
 次回改定以降は、退院患者調査の様式1はより拡張性の高い記録方式によって提出することとしてはどうか。