全日病ニュース

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医療・福祉の雇用数は607.6万人。産業中最大の増加率

医療・福祉の雇用数は607.6万人。産業中最大の増加率

 

 2月18日に発表された毎月勤労統計調査の2013年分結果確報によると、労働者全体の平均月間現金給与総額は前年と同水準の31万4,054円であった。
 現金給与総額のうち、所定内給与は前年比0.6%減、所定外給与は1.8%増、特別に支払われた給与は2.1%増で、実質賃金は0.5%減となった。
 産業別にみると、医療・福祉の現金給与総額は29万2,737円(事業所規模30人以上は33万5,988円)と前年を0.9%(同0.1%)下回った。所定内給与は1.1%減(0.3%減)、所定外給与は0.6%増(0.8%増)、特別に支払われた給与は0.5%減(0.7%増)であった。
 常用雇用数と労働異動率(事業所規模5人以上)は産業全体で4,612.9万人と前年より0.8%増えた。入職率(2.06%。0.03ポイント増)が離職率(2.05%。前年比0.01ポイント増)を増加率ともども上回り、雇用増加の兆しをみせている。
 これに対して医療・福祉(同)は、入職率(1.96%。0.07ポイント減)が離職率(1.78%。0.06ポイント減)を大きく上回り、パートを含む常雇用数は607.6万人と、前年より3.3%増加した。
 医療・福祉の常雇用数は、一般労働者(1.4%増)よりも、主にパート労働者(8.1%増)の増加に支えられているが、常雇用数の増加率および入職率と離職率の差はともに16産業中2番目に大きく、医療・福祉は雇用増加を牽引する産業となっていることがうかがえる。
 09年(+4.1%)、10年(+3.7%)、11年(+3.7%)、12年(+4.0%)と、09年以降医療・福祉の常雇用数は16産業中最大の伸び率を示しているが、同期間の入職率と離職率の差(プラス値)も医療・福祉が常に最大であった。
 また、2月20日に公表された2013年の賃金基本統計調査によると、企業規模10人以上における医師の給与は平均83万3,200円であった。