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厚労省 選定療養への導入で提案の受付を開始

厚労省
選定療養への導入で提案の受付を開始

 厚生労働省は3月9日の同省ホームページに「『選定療養として導入すべき事例等』に関する提案・意見の募集について」と題した案内を掲出、選定療養として導入すべき事例の提案または現在の選定療養に対する見直し意見の受け付けを開始した。期間は4月3日まで。
 薬事法未承認など保険適用されていない医療技術や薬剤等と保険診療との併用は、現在、評価療養と選定療養の2通りからなる保険外併用療養費制度においてのみ認められている。
 このうち、先進医療制度などの評価療養に関しては、最先端の医療技術・医薬品等への迅速なアクセスを確保する見地から、近年、見直しが相次ぎ、直近では患者申出療養制度の創設が健保法改正法案に盛り込まれ、成立の見込みとなっている。
 他方で、療養時のアメニティ向上に資する選定療養の項目の拡大は、事実上、医療界や患者のニーズを勘案した厚労省の政策的判断で提案され、中医協の承認を得て実現されるルートに限定されている。
 これに対して、政府は、「日本再興戦略改訂2014」(2014年6月24日閣議決定)で「選定療養として導入すべき事例を定期的に把握する仕組みを年度内に構築する」方針を提示。
 これを受けた厚労省は、今年1月28日の中医協総会に、①関係学会からの提案・意見を受ける、②医療関係団体からの提案・意見を募集する、③厚労省のHPを通じて国民からの提案・意見を募集するという仕組みの構築を提案し、承認を得た。
 今回のHPにおける提案の募集は中医協総会の承認事項の1つを実施に移したもので、提案の中から妥当な策を選定し、その可否を中医協に諮ることになる。