全日病ニュース

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全日病 特定行為研修の指導者講習会を実施

全日病 特定行為研修の指導者講習会を実施

厚労省委託の「指導者育成事業実施団体」に選ばれる

 厚生労働省医政局の看護課は5月12日に、「2015年度看護師の特定行為に係る指導者育成事業」の実施団体に全日本病院協会が選ばれたと発表。併せて、全日病に選定結果を通知した。
 厚労省の委託事業である同事業の実施団体公募には医療界から3団体が申請、評価委員会による評価を経て、15年度の実施団体として全日病が選定された。
 「特定行為に係る看護師の研修制度」は、省令に定められた特定行為を、医師の包括的指示の下で手順書によって実施する看護師を養成するもので、この10月1日に施行される。
 当該看護師の養成は厚生労働大臣が指定する研修機関が担うが、研修機関には教育機関だけでなく病院等もなることができる。
 その上、eラーニング等の通信メディアを利用して研修機関外で講義や演習を受けたり、講義、演習、実習を協力医療機関で行なうことによって勤務を続けたまま受講できるようにするなど、研修の実施には、一定の柔軟な体制が認められている。
 ただし、指定研修機関の指定基準には「適切な指導体制を確保していること」という条件がある。
 したがって、36項目からなる特定行為や手順書など当制度のコアとなる部分を含めた理解と実践経験をもつ、医師、歯科医師、薬剤師、看護師等、指導者の確保が焦眉の課題となっている。
 そのため、厚労省は研修実施の留意事項に「指導者は特定行為研修に必要な指導方法等に関する講習会を受講していることが望ましい」旨を盛り込むとともに15年度予算に事業費を計上し、「特定行為研修における指導者(主に指定研修機関や実習施設における指導医)向けの研修」として、全国を7ブロック程度に分けて各ブロックで年1回程のワークショップの開催を委託することにした。
 そして、指定研修施設の申請を受け付けるのに先立って研修指導者を育成する研修の実施団体を公募。全日病が申請した結果、今回の選定が決まったもの。