全日病ニュース

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認識、情報享受、意見機会で支部の状況が2極化

認識、情報享受、意見機会で支部の状況が2極化

地域医療構想について47支部を調査

 西澤執行部は5月頭に全47支部を対象に地域医療構想に関するアンケートを実施、5月23日の第1回理事会・第2回常任理事会に結果を報告した。調査は、地域医療構想に向けた支部の状況を把握し、その結果を、今後の研修活動や情報提供など、支部に対する支援強化に生かすために実施された。
 各都道府県は4月から地域医療構想の策定作業に着手しているが、併せて、構想案の審議機関や地域医療構想を推進するための協議機関の設置に向けた検討が開始されている。一方で、県医師会や県病院協会等に対する情報提供と打診が、これに対応した、県医師会や県病院協会等による県に対する働きかけが始まっている。
 調査では、こうした動きに対する各支部(会員)の認識・意識と策定過程における位置づけの状況をたずねた。その結果、地域医療構想に対する理解状況、県からの情報提供や意見具申機会の有無、審議参加の可能性など、構想策定過程におけるポジショニングで、支部間に一定の格差があることが判明した。
 調査結果を報告した猪口副会長は「地域医療構想に絶極的に取り組んでいる支部とそうでない支部とに2極化している。この結果を踏まえ、各支部に対する情報提供と啓発に努めていきたい」と述べ、支部に対する支援を強化する意向を表明した。
□調査結果から(抜粋)
44支部から回答が寄せられた(5月22日現在)。*括弧内の数字は回答支部数
1. 地域医療構想に関して支部の会員は理解できているか。
 十分理解している(3)、大枠理解している(16)、不明な点が多い(21)、よく理解できていない(4)
2.(不明点が多い・理解できていないとした25支部に)どこが分かりにくいか。
 (複数可)構想区域の設定(14)、医療機能区分の判断(17)、医療需要の推定(10)、調整会議の役割と運営(19)、協議(調整)対象の事案(12)、調整と既存病床との関係(14)、調整(会議)における病院団体の役割(19)、都道府県の権限(11)、介護との関係(9)
3. 地域医療構想策定審議への参画が期待できるか。
 医療計画の場合と同様に参画できる(19)、医療計画は参画しているが地域医療構想は不明(11)、医療計画と同様に参画は期待できない(14)(以下省略)