全日病ニュース
厚労省 新たな施策に「かかりつけ医による医療提供体制の構築」
厚労省 新たな施策に「かかりつけ医による医療提供体制の構築」
【2016年度予算概算要求】
介護施設等の「効率性向上促進等事業」やスプリンクラー設置支援も計上
厚生労働省は2016年度予算の概算要求をまとめ、8月25日に発表した。15年度の当初予算29兆9,146億を7,529億円(2.5%)上回る30兆6,675億円を要望。4年連続で30兆円を超え、実質的に過去最大の要求額となった。
年金・医療等の経費としては6,748億円(2.4%)増加の28兆7,126億円を計上。
このうち高齢化等に伴う増加額は6,700億円とした。消費税率引上げにともなって行なう社会保障の充実等および診療報酬改定等に関しては「予算編成過程で検討する」とされた。
医療提供体制においては、新たな施策に「かかりつけ医による医療提供体制の構築」を掲げて4.5億円の確保を求めたほか、専門医制度に2.2億円、看護師の特定行為研修に5.2億円、医療事故調査制度に9.3億円を要求している。
介護保険に関しては、「介護サービスの生産性と質の向上」として新規に8.8億円を計上。その中で「介護施設等の効率性向上促進等事業」(2.3億円)に取り組むとしている。
また、介護施設等におけるスプリンクラー等の設置を支援するために、新たに18億円の財源措置を要望している。
各省庁が出した16年度予算概算要求(一般会計)の総額は過去最大の102兆4,099億円に達した。財務省は厳しい姿勢で査定に臨むとしている。