全日病ニュース

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医療費適正化施策の検査結果を総理大臣に報告

【会計監査院】

医療費適正化施策の検査結果を総理大臣に報告

 会計監査院は医療費適正化にかかわる厚労省施策に対する検査結果を報告書にまとめ、衆参議院の議長と内閣総理大臣に報告するとともに、9月16日に公表した。
 会計検査院法の規定にもとづくもので、医療費適正化関連施策だけでなく、病床転換助成事業、NDBシステムの運用状況、レセプトの1次審査・2次点検の実施状況、保険医療機関に対する指導監査の実態等も合わせて検査の対象となった。その結果から以下の所見(要旨)を表わした。
(1)医療費適正化計画については、医療費適正化のための各種の施策を着実に実施するとともに、医療費適正化計画の実績に関する評価を適切に行うこと。
・特に、レセプトデータの突合・分析等を行うことを一つの重要な目的として構築されたNDBシステムは、特定健診等が医療費適正化に及ぼす効果についてデータを十分に活用した適切な評価を行うことができるようにするため、データの不突合の原因等を踏まえたシステムの改修等を行うなどの措置を講ずること。
(2)レセプト1次審査又は再審査の具体的内容、審査結果の理由等を可能な限り助成対象保険者等に伝えるよう審査支払機関に周知するとともに、当該審査内容、審査結果の理由等を把握した場合には、レセプト2次点検の点検内容を適宜見直すなど、レセプト2次点検を一層効率的かつ効果的に行うよう助成対象保険者等に指導等を行うこと
(3)医療機関等に対する指導については、「集団的個別指導」と「個別指導」を指導大綱等に即して適切に実施していないなどの事態が見受けられた。地方厚生(支)局本局及び事務所に指導大綱等に即して適切に実施するよう改めて指示するとともに、事務所等における実施体制を一層整備すること。