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次期改定に向け2016年度改定の附帯意見を整理

次期改定に向け2016年度改定の附帯意見を整理

【中医協・総会】

 中医協・総会(田辺国昭会長)は4月27日に、2016年度診療報酬改定の答申に盛り込まれた附帯意見に対応するため、今後、検証する場や議論を行う場について整理して示した。答申に盛り込まれた18項目について、「診療報酬改定結果検証部会」や「診療報酬調査専門組織・入院医療等の調査・評価分科会」などにふり分け、2018年度改定に向けた検証を行う。
 附帯意見は、改定が想定どおりの効果を発揮しているか、あるいは想定外の影響を及ぼしていないかなどを検証し、次期の改定につなげる観点でまとめられたもの。今回の改定でも委員の意見を反映させて、数多くの項目が並んでいる。入院医療等分科会や結果検証部会において調査を実施し、その上で検討を行うものと、調査は行わずに、次期改定での取り扱いを議論するものがある。
 最大の焦点となった7対1入院基本料の見直しは、入院医療等分科会の調査対象となる。大幅な見直しとなった「重症度、医療・看護必要度」については、医療現場での運用を含め、急性期の対象となるべき患者の評価基準としての適切性が検証されることになる。
 また、「重症度、医療・看護必要度」の該当患者割合である25%および200床未満を対象とする23%の基準の妥当性をどのように検証するかも注目される。
 そのほか、入院医療等分科会では、◇地域包括ケア病棟入院料の包括範囲の見直し◇療養病棟入院基本料等の評価の見直し◇夜間の看護配置の要件見直し◇短期滞在手術基本料◇総合入院体制加算◇救急医療管理加算等◇経腸栄養製品の見直しの影響などが調査対象となっている。
 一方、検証部会の調査対象は、◇かかりつけ医・歯科医の評価◇紹介状なし大病院受診時の定額負担◇在宅専門の医療機関の評価◇回復期リハビリテーション等◇精神医療◇残薬、重複・多剤投与の適正化◇かかりつけ薬局・薬剤師の評価、門前薬局の適正化▽後発医薬品の利用促進◇ニコチン依存症管理料◇明細書の無料発行─など多岐にわたっている。
 検証部会では、公益委員と関係団体などで構成する「調査検討委員会」を設置し、具体的な調査設計や調査票の作成などを行う。改定項目に経過措置があることを踏まえ、28年度調査、29年度調査に分けて実施することになる。
 そのほかの項目は、総会、DPC評価分科会、薬価専門部会で、2016年度改定の影響や今後のあり方を検討する。

●答申附帯意見に関する事項等の検討の進め方

 

全日病ニュース2016年6月1日号 HTML版

 

 

全日病サイト内の関連情報
  • [1] 次期改定検討課題の2013年度調査項目をまとめる|第798回/2013年 ...

    http://www.ajha.or.jp/news/pickup/20130401/news08.html

    2013年4月1日 ... 中医協・診療報酬調査専門組織の「入院医療等の調査・評価分科会」は3月21日に半年
    ぶりに開かれ、2012年改定答申の附帯意見に示された検討課題で同分科会の項目と
    されたうちの、2013年度に実施する調査項目案(別掲)を承認した。

  • [2] 亜急性期入院医療管理料と亜急性期の議論が交錯

    http://www.ajha.or.jp/news/pickup/20130615/news02.html

    2013年6月15日 ... 中医協の「入院医療の調査・評価分科会」に事務局(厚労省保険局医療課)は「2012年
    改定の亜急性期入院医療 ... 期入院医療管理料をめぐって疑問が相次ぎ、現行評価の
    廃止あるいは回復期リハ病棟入院料との統合を求める意見も出た。

  • [3] 特定除外に該当する入院患者実態 調査結果

    http://www.ajha.or.jp/topics/4byou/pdf/131007_4.pdf

    2013年9月18日 ... 同改定の中医協答申附帯意見では、7 対 1、10 対 1 についても長期入院の. 実態把握
    を行い、適切な評価 ..... (2013年4月3日, 診療報酬調査専門組織・DPC評価分科会
    資料)、出来高病院は「『医療施設動態調査. (平成25年4月末概数)』 ...

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