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第7次医療計画に向けて検討がスタート

第7次医療計画に向けて検討がスタート

【厚労省・医療計画検討会】
WGで地域医療構想を議論 年内にまとめ来年度に計画策定

 厚生労働省は5月20日、「医療計画の見直し等に関する検討会」(座長=遠藤久夫・学習院大教授)の初会合を開催した。検討会は、2018年度からスタートする第7次医療計画に向けて、医療計画の作成指針等の見直しを議論し、今年12月に取りまとめを行う予定。それを踏まえて厚労省は今年度中に医療計画作成指針を策定し、各都道府県は来年度に医療計画の策定を行う。
 厚労省は前回の医療計画策定から継続している課題として、◇二次医療圏と基準病床数制度◇5疾病・5事業および在宅医療◇PDCAサイクルを推進するための指標― の3点をあげた。
 また、各都道府県で策定を進めている地域医療計画との関連では、◇地域医療構想の位置づけと実現に向けた対応◇医療・介護の連携の推進に向けた対応◇医療従事者の養成・確保― の3点を課題にあげた。
 厚労省は検討会のもとに2つのワーキンググループ(WG)を設置することを提案し、了承された。そのうち、地域医療構想に関するWGは、地域医療構想の進捗管理や、医療機能の分化と連携を進める施策を検討する。もうひとつのWGは、地域包括ケアシステムの構築に向けて、在宅医療および医療・介護の連携を推進させる体制等を議論する。
 全日病会長の西澤寬俊委員は、医療計画と地域医療構想の関係について「第6次医療計画と第7次医療計画との違いは、地域医療構想が始まったということだ。地域医療構想は、現場がどのような状況かということに基づいて策定されている。第7次医療計画は地域医療構想をもとに策定すべきだ」と主張した。
 また、二次医療圏と地域医療構想の構想区域が異なる場合には、「将来的には構想区域を中心に圏域を一本化すべき」と述べた。
 委員からは、医療計画の基準病床数と地域医療構想における必要病床数の関係を整理すべきという意見もあった。
 そのほか、二次医療圏における患者の流出入について質問があり、厚労省の迫井正深地域医療計画課長は、「一般的な医療は二次医療圏で完結させるという考え方をしてきたが、地域医療構想をつくってみると現実と乖離があり、現場の視点から見直したほうがよい部分も出てきた。それも踏まえて、今後議論してほしい」と述べた。

 

全日病ニュース2016年6月1日号 HTML版

 

 

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    2016年3月15日 ... 圏域や基準病床数も検討. 3月10日に開催された「地域医療構想策定ガイドライン等
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  • [2] 地域医療構想GL案を了承。3月内に省令・通知。4月から策定作業に|第 ...

    http://www.ajha.or.jp/news/pickup/20150401/news02.html

    2015年4月1日 ... 3月18日に開かれた「地域医療構想策定ガイドライン等に関する検討会」は、この4月に
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  • [3] 地域医療構想策定ガイドライン等について

    http://www.ajha.or.jp/topics/admininfo/pdf/2015/150402_20.pdf

    2015年3月31日 ... これを受け、 「地域医療構想策定ガイドライン等に関する検討会Jにおいて、 ... 療提供
    体制の確保に関する基本方針(平成19年厚生労働省告示第70号)を本日改. 正し、本
    ... 0 本検討会は、平成 26年(2014年) 6月の「地域における医療及び.

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