全日病ニュース

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医師の働き方めぐり構成員が意見発表

医師の働き方めぐり構成員が意見発表

【厚労省・働き方ビジョン検討会】
尾身構成員が医師偏在対策に理解求める

 厚生労働省の「新たな医療の在り方を踏まえた医師・看護師等の働き方ビジョン検討会」(渋谷健司座長)は2月6日と20日、構成員の意見発表を行った。同検討会は、年度末の最終報告に向けて検討を進めているが、構成員がそれぞれの意見を述べる会合が続き、議論が深まっている印象はない。
 社会保障審議会・医療部会では、同検討会の最終報告を待つため、医師偏在対策に関する議論を中断している状態。このため、最終報告の早期とりまとめを求める意見がある。また、医師の働き方に関する10万人規模の実態調査の集計作業が進められており、近く同検討会に報告される予定だ。
 20日には、地域医療機能推進機構理事長の尾身茂構成員が医師偏在解消策について発表した。
 尾身構成員は、保険医療機関の責任者になる条件に、医師不足地域での勤務実績を設ける考えを示して、理解を求めた。尾身構成員は昨年12月5日の会合でも、同様の医師偏在対策を提案しているが、構成員から「強制配置という印象を与える」などの意見があった。
 このため、20日の会合では一部修正して提案に対する理解を求めた。尾身構成員は、◇医師偏在解消のためには、地域における主体的な取組みが極めて重要だが、同時に都道府県の枠を越えた仕組みも必要◇医療界には様々な利害関係者がいるが、オールジャパンでの連携、協力が求められる─と発言し、強制力を伴う偏在対策の必要性を訴えた。
 6日と20日の会合では、そのほかの構成員も意見を発表した。
 6日は、医療法人ゆうの森理事長の永井康徳構成員、訪問看護ステーション愛美園所長の中島由美子構成員、国際医療福祉大学大学院教授の堀田聰子構成員、聖路加国際病院乳腺外科部長の山内英子構成員が担当した。
 20日の会合では、尾身構成員のほか、三重県知事の鈴木英敬構成員、ハイズ株式会社代表取締役社長の裵英洙構成員らが意見を述べた。

 

全日病ニュース2017年3月1日号 HTML版

 

 

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    。21世紀の医療を考える「全日病 ... ヒアリングしたのは、◇日本専門医機構の吉村博邦
    理事長◇地域医療機能推進機構(JCHO)の尾身茂理事長◇徳島県 ... このほか厚労
    省から、「新たな医療の在り方を踏まえた医師・看護師等の働き方ビジョン検討会」の
    設置について報告があったが、構成員から分科会で検討すべき事項 ...

  • [2] 全日病ニュース・紙面PDF(2016年11月1日号)

    http://www.ajha.or.jp/news/backnumber/pdf/2016/161101.pdf

    2016年11月1日 ... 減らす必要があるのかなと感じている。 「協調」を図る手段として、地域医. 療連携推進
    法人がある。具体的な検討 .... 全日病の救急・防災委員会の大桃丈 ...... 護師等の働き
    方ビジョン検討会」の初 ..... 医師偏在対策について参考人からヒア ... 推進機構(JCHO)
    尾身茂理事長◇徳 ... て報告があったが、構成員から分科会.

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