全日病ニュース

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医学教育のカリキュラム改訂を協議

医学教育のカリキュラム改訂を協議

【文科省と厚労省の合同会議】
医師の基本的な資質・能力に9項目

 文部科学省の「モデル・コア・カリキュラム改訂に関する専門研究委員会」(斉藤宣彦委員長)と厚生労働省の「医師臨床研修制度の到達目標・評価の在り方に関するワーキンググループ」(福井次矢座長)は2月22日に合同会議を開き、医学教育モデル・コア・カリキュラム改訂の最終案について協議した。多様なニーズに対応できる医師を養成するため、医師として求められる9項目の基本的な資質・能力を盛り込んだ。
 文科省の専門研究委員会の親会議の「モデル・コア・カリキュラム改訂に関する連絡調整委員会」が3月24日に「改訂カリキュラム」を決定する予定だ。それを受けて、3月下旬に「モデル・コア・カリキュラム」(2016年度改訂版)を発表し、大学へ周知する。大学は、4月1日にカリキュラム(教育課程の編成・実施)、アドミッション(学生受入れ)、ディプロマ(学位授与)の3ポリシーを公表する。今年中に改訂カリキュラムの英訳を行い、2017年度内に大学が改訂カリキュラムに基づくカリキュラムを策定する。
 改訂カリキュラムは、卒業時までに身につけておくべき実践的診療能力について、「ねらい」と「学修目標」を明確化する。改訂カリキュラムは、学修時間の3分の2程度を目安としており、3分の1程度は各大学が独自のカリキュラムを組む。「医師として求められる基本的な資質と能力」として、ミニマム・エッセンスの9項目を記載した。
 9項目の基本的な資質・能力は、①プロフェッショナリズム②医学知識と問題対応能力③診療技術と患者ケア④コミュニケーション能力⑤チーム医療の実践⑥医療の質と安全の管理⑦社会における医療の実践⑧科学的探究⑨生涯にわたって医師・医療者とともに学ぶ姿勢─。

 

全日病ニュース2017年3月15日号 HTML版