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医師の働き方は別途議論が必要との考えで一致

医師の働き方は別途議論が必要との考えで一致

【四病協】
政府の働き方改革への対応

 四病院団体協議会は2月22日に総合部会を開いた。政府が進める働き方改革に危機感を表明する意見が相次いだ。医師の働き方は一般の労働者と異なるため、例外的な取扱いとする必要があり、別途議論すべきとの考えで一致した。新たな専門医の仕組みについては、3月中に新整備指針の運用細則をまとめる予定。日本専門医機構理事を務める神野正博・全日病副会長は、総合診療専門医の議論が遅れていることに懸念を示した。
 政府は働き方改革について、時間外労働に上限規制を設ける案を示している。3月末までに改革案をまとめ、労働基準法等改正につなげる方針だ。上限規制では、時間外労働を最大で年720時間(月平均60時間)とし、違反した場合は罰則を課す案が示されている。電通の女性社員の過労自殺をきっかけに、行政の長時間労働に対する対応が厳しくなっている。
 総合部会では、労働規制を厳格に医療現場に適用すれば、救急医療をはじめ、地域医療は成り立たなくなるとの意見が相次いだという。例えば、宿日直の取扱いが時間外労働とみなされれば、巨額の未払い賃金が発生する。当番団体の日精協・山崎会長は会見で、「厳格に適用されたら、医療現場は回らない。やれといわれても、医師が足りない」と述べた。
 このため総合部会では、医師の労働規制は、一般の労働者とは別の取扱いとし、4月以降に厚生労働省で関係者を集めて検討会を設置するなどして、別途議論すべきとの考えで一致した。具体的な取扱いについては、「医師の働き方は裁量労働制に近いが、応召義務があり、その他の点でも、時間・場所に拘束されることが多い」ことなどの問題が指摘された。
 新たな専門医の仕組みについては、神野副会長が専門医制度新整備指針の運用細則の議論の進捗状況を説明した。その中で、総合診療専門医の養成の議論が停滞していることがわかった。総合診療医の養成については、日本国民健康保険診療施設協議会、日本病院総合診療医学会、日本プライマリ・ケア連合学会による共同提案が機構に提出されている。共同提案では、各診療科の研修期間など具体的な提案がある。
 しかし現状で、共同提案に基づいた議論が進んでおらず、神野副会長は総合部会で、「タイムリミットであり、早く決めないと総合診療専門医は動かない」との懸念を伝えている。
 また、医療法人のガバナンス強化を目指した改正医療法の一部施行を踏まえ、四病協として、「医療法人監事監査の手引き」をまとめた。

 

全日病ニュース2017年3月15日号 HTML版

 

 

全日病サイト内の関連情報
  • [1] 労働時間等設定改善指針の一部改正について[平成22年3月19日]

    http://www.ajha.or.jp/topics/admininfo/pdf/2010/100329_2.pdf

    働制の導入、 年次有給休暇の取孝与イ足進及び所定外労働の削減に努めることが重
    ... 風土改革のための意識改革、 柔軟な働き方の実現等に取り組み、 労働時間等の .....
    適正な取扱いを確保するために事業者が講ずべき措置に関する指針 (平成ー 6.

  • [2] 全日病ニュース・紙面PDF(2017年3月1日号)

    http://www.ajha.or.jp/news/backnumber/pdf/2017/170301.pdf

    2017年3月19日 ... を含む入院外医療費は14.2兆円で全体. の34.3%(2015年度)。 ..... る「特別の関係」
    には該当しない取扱. いを示している。 なお、厚労省 ...... 政府は2月14日に働き方改革
    実現会. 議を開き、時間外労働に上限規制を設. ける政府案を示した。

  • [3] 全日病ニュース・紙面PDF(2016年6月1日号)

    http://www.ajha.or.jp/news/backnumber/pdf/2016/160601.pdf

    2016年6月30日 ... 学部定員の追加増員の取扱いは、. 「慎重に精査」する ... 要に関しては、医師の労働
    時間短縮の. 度合いに応じて、 .... 医師の働き方ビジョンを踏まえ医師数を推計. 需給
    推計は限られ ..... 経済財政運営と改革の基本方針2016」. の骨子を了承 ...

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