全日病ニュース

全日病ニュース

2016年度上半期の医療費は伸び率が大きく低下

2016年度上半期の医療費は伸び率が大きく低下

厚労省が中医協に報告

 厚生労働省は2016年度上半期(4~9月)の医療費の動向を報告した。医療費の伸びは0.8%で2015年度の3.8%と比べ、大きく低下。特に、調剤が▲1.5%で、2015年度の9.4%と比べると、▲10.9ポイントの低下となった。2016年度診療報酬改定の影響によるものとみられる。
 2016年度上半期の伸び率は、医科入院が1.2%、医科入院外が1.0%、歯科が2.2%、調剤が▲1.5%だった。2015年度と比べると、医科入院が0.7ポイント低下、医科入院外が2.3ポイント低下、歯科が0.8ポイント上昇、調剤が10.9ポイント低下で、歯科以外はマイナスだった。
 全体の医療費の伸び率は0.8%で、3.0ポイントの低下となったが、このうち▲0.6ポイント分は受診延日数の減少が原因。それ以外の影響は概ね2016年度診療報酬改定の影響といえる。
 本体と薬価・材料を合わせた2016年度改定率は▲0.84%(本体0.49%、薬価▲1.22%、材料▲0.11%)。これに市場拡大再算定による薬価改定が▲0.19%、年間販売額が極めて大きい品目に対する市場拡大再算定の特例が▲0.28%があり、合計▲1.31%だった。
 厚労省は2015年度の伸び率が高かった主因は、C型肝炎治療薬の高額薬剤の影響だったと分析している。2016年度改定では、高額薬剤が市場拡大再算定の影響で大幅値下げとなると同時に、使用量も落ち込んだ。その結果、医科入院外(3.3%→1.0%)と調剤(9.4%→▲1.5%)の伸び率が大幅に低下した。

 

全日病ニュース2017年4月1日号 HTML版

 

 

全日病サイト内の関連情報
  • [1] 2015年度調剤医療費の伸び率が急伸 高額薬剤の影響に懸念示す|第 ...

    http://www.ajha.or.jp/news/pickup/20160615/news05.html

    2016年6月15日 ... 2015年度調剤医療費の伸び率が急伸 高額薬剤の影響に懸念示す|第873回/2016
    年6月15日号 HTML版。21世紀の医療 ... 抗ウイルス剤としては、C型肝炎の画期的
    治療薬であるソバルディ錠(薬価6万1,799円/錠)が2015年5月に、 ...

  • [2] 薬剤費の伸びが医療費に与える懸念を共有する|第881回/2016年10 ...

    http://www.ajha.or.jp/news/pickup/20161015/news03.html

    2016年10月15日 ... 薬価制度見直しの必要性を確認した。 2015年度の概算医療費は41.5兆円で伸び率
    対前年度比で3.8%。最近の伸び率は診療報酬改定のない年度でも、2011年度は3.1
    %、2013年度は2.2% と落ち着きをみせていた。診療種別では調剤 ...

  • [3] 全日病ニュース 2016年6月15日号

    http://www.ajha.or.jp/news/backnumber/pdf/2016/160615.pdf

    2016年6月15日 ... 薬価6万 1,799円/錠)が 2015年5月. に、さらに、合剤のハーボニー ... 2016年度の
    薬価制度改革では「特例. の市場拡大再算定」ルールが .... 2015年度調剤医療費の
    伸び率が急伸 高額薬剤の影響に懸念示す. 地域包括支援センター充実 ...

本コンテンツに関連するキーワードはこちら。
以下のキーワードをクリックすることで、全日病サイト内から関連する記事を検索することができます。