全日病ニュース

第７期介護保険事業計画の基本指針を確定

【厚労省・介護保険部会】
医療介護連携へ、市町村に体制確保を求める

　厚生労働省は、６月21日の社会保障審議会・介護保険部会（遠藤久夫部会長）に第７期介護保険事業（支援）計画（2018年度～ 20年度）の基本指針案を示し、部会の賛同を得た。これによって第７期計画の基本指針は事実上確定した。
　第７期計画は、同時施行となる第７次医療計画との整合性を踏まえて、2025年に向けた地域包括ケアシステムの整備が課題となるため、各領域で医療と介護の緊密な連携が求められる。
　厚労省は基本指針を７月３日の全国介護保険担当課長会議に提示して次期計画への着実な反映を求め、年内にも大臣告示する方針だ。
　基本指針案について説明した竹林悟史介護保険計画課長は、介護保険法の改正および同部会意見、骨太方針2017などの政府方針が反映されているほか、上位規範である医療介護総合確保方針の内容が盛り込まれていると説明した。
　特徴的には、市町村計画の策定にかかわる事項の中で、①地域包括ケアシステムと地域共生社会の関係性、②医療・介護担当者による協議、③介護サービス見込量と（地域医療構想における）在宅医療整備目標の整合性を確保するための協議、④市町村賃貸住宅供給促進計画との調和かつ庁内横断連携への住宅担当部局の追加、⑤地域ケア会議の項目、⑥「人材確保と資質向上」の項目、⑦介護療養型医療施設の介護医療院等への転換推進などを、それぞれ明記・新設している。
　竹林課長は介護医療院について、介護保険計画上の量的規制の対象外ではあるが、保険料算定の基礎となるサービス見込み量においては把握する必要があるため、市町村は県の支援を得つつ、介護療養・医療療養からの移行動向の把握に努める必要があると述べた。