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紹介状なし患者定額負担の対象病院の拡大求める

【厚労省・医療保険部会】診療報酬改定の基本方針めぐり議論

　社会保障審議会の医療保険部会（遠藤久夫部会長）は10月４日、経済・財政再生計画改革工程表の指摘事項の一つである外来時の定額負担をめぐって議論したほか、2018年度診療報酬改定の基本方針について検討した。
　外来時の定額負担では、2016年度の診療報酬改定で、特定機能病院と一般病床500床以上の地域医療支援病院を対象にして、紹介状なしの患者から初診・再診の際に定額負担を求める制度が導入されている。厚生労働省は、紹介状なし患者の定額負担徴収で病診の機能分化に一定の効果がみられるとした上で、定額負担の対象の見直しについて検討を求めた。
　保険者側の委員は、「500床以上の患者の受診行動をみると、紹介状なしの患者は３％程度しか減っていないが、病院と診療所の機能分化の考え方は支持する。500床よりも小さい規模での定額負担導入を前向きに検討すべきだ」と発言した。
　日本医師会の委員は、「地域連携を図るため、200床以上の地域医療支援病院に対象を拡大すべき」と発言した。
　次期診療報酬改定の基本方針については、基本認識や視点、方向性を議論した。
　改定の基本的視点では、介護報酬との同時改定であることから「地域包括ケアシステムの構築と医療機能の分化・強化、連携の推進」を重点課題とすることで概ね合意。そのほかの視点は、◇新しいニーズにも対応できる安心・安全で質の高い医療の実現・充実◇医療従事者の負担軽減、働き方改革の推進◇効率化・適正化を通じた制度の安定性・持続可能性の向上―としている。