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次期診療報酬改定の要望書を厚労省に提出

【日病協】病院経営の悪化を訴え、現場が維持できる報酬求める

　日本病院団体協議会は11月９日、２回目となる次期診療報酬改定の要望書を厚生労働省保険局に提出した。近年の医療費抑制政策と人件費高騰が病院経営を急激に悪化させていると強調し、病院経営が維持できる診療報酬とすることを求めた。すべての病院の入院基本料の大幅引上げなど７項目を要望。
　政府が進める働き方改革や賃金引上げなどとの整合性を診療報酬で図るべきとの考えもにじませた。
　前日の８日には、医療経済実態調査が発表され、一般病院全体の収支が悪化し、過去３番目の▲4.2％であることが明らかになった。最大の要因は人件費増であり、費用の増加に収入の増加が追いついていない。要望書では、現場で求められる医療を提供するために費用が増大しているにもかかわらず、近年の医療費抑制政策により診療報酬という収入を十分に確保できない状況があることを訴えている。
　具体的な改定項目に関しては、７項目を要望した。まずは、病院経営を継続していくため、すべての病院の病棟入院基本料の大幅な引上げを求めた。
　それに続き、◇重症度、医療・看護必要度と多職種配置を主軸とした中長期的な入院基本料評価基準の抜本的見直しと、病棟群単位届出制度の改善◇地域包括ケア病棟における在宅等からの受入れ機能の評価◇療養病床の医療区分による患者評価制度の中長期的抜本的な見直しと、DPCデータ加算提出の促進、25対１療養病床の要件緩和◇精神科医療費の増額と疾病特性を踏まえた在宅移行のあり方の見直し◇特定入院料算定病棟における包括対象範囲の見直し◇診療報酬体系の簡素化と医療ICTの推進─を列挙した。