全日病ニュース
オンライン診療のガイドラインをまとめる
オンライン診療のガイドラインをまとめる
【厚労省・情報通信機器GL 作成検討会】情報セキュリティの記載を再整理
厚生労働省の「情報通信機器を用いた診療に関するガイドライン作成検討会」(山本隆三座長)は3月29日、オンライン診療の実施に関する指針をまとめた。前回示された指針案に、委員の意見を反映させ、情報セキュリティの通信環境の記載を再整理した。ガイドラインは、対象を医療保険に限っていないが、オンライン診療が4月以降、診療報酬で算定できるため、今後活用が広がると見込まれる。
医師対患者の対面診療が原則
ガイドラインは、情報通信機器を用いた診療のうち、医師対患者の対面診療を原則としたオンライン診療を対象としたもの。オンライン受診勧奨は一定の医学的判断を伴うため、ガイドラインの対象とするが、遠隔健康医療相談などは対象外としている。
指針案からの変更では、対面診療を原則としつつも、在宅医療で複数の医師がチームで診療を行っている場合は、すべての医師が直接の対面診療を行わなくても差し支えないことを明確化した。オンライン診療を行う予定だった医師が病気などで診療できなくなり、別の医師が行う場合も、患者の同意があり、十分な引継ぎがあれば、対面診療を改めて実施する必要はない。
処方せんの発行については、オンライン診療を行っている疾患の延長である症状に対応する場合は、処方が可能だが、新たな疾患に対して医薬品の処方を行う場合は、原則として、直接の対面診療が必要になる。
オンライン診療は、リアルタイムの視覚と聴覚の情報を含む情報通信手段の採用が義務付けられる。その場合、補助的な手段として、画像や文字による情報のやり取りは妨げない。ただ文字、写真、録画動画のみのやり取りで完結してはいけないことを明記した。
通信環境については、情報セキュリティの観点から、記載内容を大きく変更した。基本的には、患者の医療情報を保存しているシステムとオンライン診療で用いる情報通信機器が、「接続されている場合」と「されていない場合」に分けて、整理している。
医療情報と接続していない場合、患者が用いる端末はスマートフォンなどが想定される。オンライン診療のシステム提供者側で、万全のセキュリティ対策を講じることが必要になるが、患者が自らの判断で、自分の医療情報をスマートフォンに保存することは、「禁止するものではない」とした。
医療情報と接続する場合は、より情報漏えいのリスクが高まる。ガイドラインでは、医療情報安全管理関連ガイドラインに沿った対策が必要と指摘。その上で、◇医療情報を保存するシステムへの不正侵入防止対策等を講じる◇医師個人所有端末の業務利用は原則禁止◇サーバーは国内法が及ぶ範囲に設置する─を特に強調した。
情報セキュリティ対策が求められることで、医師にも情報通信機器の知識が必要になる。このため、「医療関係団体などによる研修の受講等によりこうした知識の習得に努める」と明記している。
全日病ニュース2018年4月15日号 HTML版
[1] オンライン診療でガイドライン案を議論|第914回/2018年4月1日号 ...
https://www.ajha.or.jp/news/pickup/20180401/news04.html
2018年4月1日 ... オンライン診療でガイドライン案を議論|第914回/2018年4月1日号 HTML版。21
世紀の医療を考える「全日病 ... 小さく、治療に伴うリスクも極めて低いものに限って、
対面診療を伴わなくても「オンライン診療を行うことは許容される」とした。[2] オンライン診療でガイドラインを作成|第912回/2018年3月1日号 ...
https://www.ajha.or.jp/news/pickup/20180301/news04.html
2018年3月1日 ... オンライン診療でガイドラインを作成|第912回/2018年3月1日号 HTML版。21世紀
の医療を考える「全日病 ... 厚労省は、情報通信機器が部分的に対面診療を代替できる
ようになるのに応じて、通知などでこの条文の解釈を変えてきた。[3] について(厚生労働省医政局長:H30.3.30)
https://www.ajha.or.jp/topics/admininfo/pdf/2018/180410_12.pdf
2018年3月30日 ... 今般、当該検討会における結論を踏まえ、別紙のとおり「オンライン診療の適切な. 実施
に関する指針」を策定したので、貴 ... 医療情報システムの安全管理に関する
ガイドライン」を公表し、累次の改正を行. ってきている。 「また、現在、「医師の ...
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