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麻しん・風しんの予防指針を改正へ

【厚生科学審議会・予防接種基本方針部会】定期接種の実施率向上図る

　厚生科学審議会の予防接種基本方針部会（倉根一郎部会長）は８月８日、麻しん・風しんに関する特定感染症予防指針の改正について了承した。改正案は、定期予防接種の実施率向上に向けた対策の強化などを内容としている。厚生労働省は、年度内に２つの感染症の予防指針の改正を告示する予定だ。
　麻しん・風しんの予防指針は、感染症予防法に基づき、麻しん・風しんの発生予防およびまん延の防止を目的に作成され、５年ごとに再検討し、必要がある場合に変更することになっている。このほど、麻しん・風しんに関する小委員会が改正内容をまとめ、基本方針部会に報告した。
　指針の改正案では、定期の予防接種の実施率向上を図るため、国は都道府県を通じて市町村に対して、第１期および第２期の定期接種率が各95％以上になるよう働きかけることを追加するほか、都道府県に設置されている麻しん・風しん対策会議は、市町村に対し予防接種率の向上策の提言を行うことを記載する。
　また、海外からの麻しんの輸入症例への対策を強化するため、海外に渡航する者と空港職員に対して麻しんの予防接種を推奨する記載を加える。
　風しん指針では、抗体検査の結果、陰性または判定保留の結果が出た場合、確実に予防接種に結びつけることが重要である趣旨を記載する。