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健康日本21（第二次）の中間評価を了承

【厚労省・健康増進栄養部会】目標達成率は60.4％

　厚生科学審議会・地域保健健康増進栄養部会の「健康日本21（第二次）推進専門委員会」（辻一郎委員長）は８月２日、健康日本21（第二次）の中間評価を了承した。第二次計画の53項目の目標のうち、改善が認められたのは健康寿命の延伸や健康格差の縮小など32項目で、目標達成率は60.4％となった。
　健康日本21（第二次）は、2013年度から2022年度までの10年計画で、53項目で具体的な数値目標を設定し、その達成を目指している。すべての目標について、５年目に中間評価を行うことになっていた。

　32項目で改善と評価
　中間評価では、計画策定時のベースライン値と直近の実績値を比較して、目標の改善状況をみた。①改善②変わらない③悪化④評価困難―の４段階で評価した結果、目標の53項目のうち、「改善」が32項目、「変わらない」が19項目、「悪化」が１項目、「評価困難」が１項目だった。
　主要な項目をみると、健康寿命は、直近値で男性72.14年、女性74.79年と策定時の男性70.42年、女性73.62年よりも延びた。健康寿命の都道府県の格差は、直近値で男性2.00年、女性2.70年と策定時の男性2.79年、女性2.95年よりも縮小した。
　脳血管疾患と虚血性心疾患の年齢調整死亡率（10万人当たり）の減少は、ともに目標を達成した。脳血管疾患は、直近値で男性36.2人、女性20.0人と策定時の男性49.5人、女性26.9人よりも減少。虚血性心疾患は、直近値で男性30.2人、女性11.3人と策定時の男性36.9人、女性15.3人よりも減っている。
　糖尿病コントロール不良者の割合（HbA1c がJDS値8.0％ 以上の者の割合）の減少も目標達成。直近値で0.96％と目標の1.0％を下回った。
　一方、メタボリックシンドローム該当者・予備群の数は、直近値で約1,412万人と策定時の約1,400万人からわずかだが増加している。
　COPDの認知度は80％を目標としているが、直近値は25.5％と策定時の25.0％とほぼ変わっていない。
　自殺者数（人口10万人当たり）は、直近値で16.8人と目標値の19.4人を下回った。小児人口10万人当たりの小児科医・児童精神科医師の割合は、直近値で小児科医108.5人、児童精神科医12.9人と策定時の94.4人、10.6人よりも増加傾向を示している。

　歯周病の指標は悪化
　歯の健康は、歯周病を有する者の割合が、直近値で40代が44.70％、60代が62.0％ と策定時の37.30％、54.70％よりも増えており、53項目のなかで唯一「悪化した」との評価となっている。
　「介護サービス利用者の増加の抑制」は、2025年の利用者数の目標657万人に対し、策定時の利用者数は452万人、直近の利用者数は521万人であり、改善が不十分と評価された。
　今回の中間評価報告書は修文の上、地域保健健康増進栄養部会に報告される予定。その後、同委員会は2021年度中の最終評価に向けて、議論を再開する方針だ。