全日病ニュース
日本専門医機構への意見を議論する部会が初会合
日本専門医機構への意見を議論する部会が初会合
【厚労省・医師専門研修部会】東京への集中やシーリングの超過に懸念の声
医道審議会の医師専門研修部会(遠藤久夫部会長)は9月28日、初会合を開催した。医師専門研修部会は、新たな専門医制度について、医師法に基づき、日本専門医機構や学会に対して厚生労働大臣が述べる意見を審議する。同日の会議では、厚労省が示した省令案を了承するとともに、機構と学会への意見に盛り込むべき事項を議論した。次回、10月15日の会議で大臣の意見をまとめる予定だ。
今年7月の医師法改正により、厚生労働大臣が日本専門医機構や学会に対して意見を述べる際には、医師研修にその意見を反映させることが努力義務となった。大臣が意見を述べる対象の団体は、厚生労働省令で定める。厚労省は同日の部会に日本専門医機構のほか18学会を含めて計19の団体を定める省令案を提示し、了承された。大臣は学会に対しても個別に意見を言えることになる。厚労省は、省令の施行通知案も部会に示した。
部会には、2018年度の専門研修プログラムの状況が示された。専攻医が都市部に集中し、地域医療に悪影響を与えることが懸念されてきたが、2018年度の都市部5都府県(東京、神奈川、愛知、大阪、福岡)における採用数は3,870人で、全体の46.0%にのぼった。なかでも東京都では1,824人が採用され、全体の21.7%を占めた。2017年の初期臨床研修医数(1,350人)も上回った。地域医療を重視する観点から、東京への集中を懸念する意見があった。
日本専門医機構では、都市部への専攻医の集中を抑制するため、2018年度開始プログラムでは、5都府県については採用者数が過去5年の専攻医採用実績の平均値(シーリング)を超えないこととした。厚労省は2018年度専攻医採用数を示し、プログラム制とカリキュラム制を合計した人数で、小児科、精神科、耳鼻咽喉科、泌尿器科の採用数がシーリング上限を上回っていることが明らかになった。
委員より、2019年度のプログラムのシーリングの状況を部会で確認すべきとの意見があった。厚労省は、専攻医の募集が終わった段階で、シーリングを確認する会議を開催する考えだ。また、「カリキュラム制を整備するように求めてきたが、検討が進んでいない」との指摘があった。厚労省はカリキュラム制研修を行う予定のない学会もあることを問題視し、大臣の意見に盛り込む考えを示した。
全日病ニュース2018年10月15日号 HTML版
[1] 日本専門医機構> 2019年度の研修に向けた専攻医募集は9月1日
https://www.ajha.or.jp/news/pickup/20180301/news11.html
2018年3月1日 ... 日本専門医機構(吉村博邦理事長)は2月9日の理事会で、新専門医制度の2019年度
の研修に向けた専攻医募集を9月1日に開始する方向 ... また、松原副理事長が厚生
労働省の「今後の医師養成の在り方と地域医療に関する検討会」(遠藤久夫座長)に、
吉村理事長の代理で出席したことを理事会に報告した。 ... その後の状況について、
松原副理事長は「学会からシーリングについて、数字の根拠の説明は受けた。[2] 全日病ニュース・紙面PDF(2018年3月1日号)
https://www.ajha.or.jp/news/backnumber/pdf/2018/180301.pdf
2018年3月1日 ... 厚生労働省の「医師の働き方改革に. 関する検討 ... 日本医師会と合同で会見を行った。
全. 日病の ..... 年間の集中的な議論を行い、具体的な. 病院名をあげて、医療機能の
分化・連. 携の道筋を示す方針を示した。厚労省. は、結論に .... きは、研修を実施する
日本専門医機構. 等に対し、 ...... 長は「学会からシーリングについて、.
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