全日病ニュース

会見する山本修一議長（右）と長瀬輝諠副議長（左）

補てんは基本診療料への上乗せが望ましい

【日病協・代表者会議】他の項目への上乗せ求める意見も

　日本病院団体協議会は９月28日に代表者会議を開き、控除対象外消費税問題や薬価改定などを中心に議論を行った。控除対象外消費税問題に対する診療報酬による補てんの手法は、これまで通り基本診療料に点数を上乗せすることが望ましいとの意見が多かった。薬価の毎年度改定については、実務的な作業の煩雑さや診療報酬改定財源の確保に関し、懸念が出た。
　控除対象外消費税問題に対しては、三師会・四病院団体協議会の要望通りに、税制上の新たな仕組みが創設される場合でも、診療報酬での対応が必要になる。日病協では、その手法について、５％から８％の引上げの際と同様に、基本診療料への上乗せが望ましいとの意見が多かった。その他の個別点数に上乗せすると、複雑になり、補てん不足を後から検証することが難しくなるというのが理由の一つだ。
　ただ、税制上の新たな仕組みが創設されなければ、診療報酬の補てんはできるだけ、ばらつきを少なくする手法で行うことが必要になる。日病協では、「基本診療料以外の補てんの検討にも踏み込むべき」との意見が出たという。
　薬価等改定については、消費税率引上げに伴い来年度中に行われるほか、再来年度には通常の改定が予定される。来年度は４月と10月の選択肢がある。毎年の改定については、医療機関の実務作業が煩雑になることや卸売業者との価格交渉で妥結が困難になることを指摘する意見が出た。毎年度の薬価改定になると、２年に一度の医科本体の改定財源が減ってしまうことへの懸念も強調された。
　また、電子カルテの標準化に向けて、日病協としての考え方を整理する方針を示した。現段階では、技術的な課題の共通認識が不足しているため、課題を明らかにする。