全日病ニュース

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ホーム全日病ニュース(2019年)第933回/2019年2月1日号新規会員獲得のためのセミナーを開催...

新規会員獲得のためのセミナーを開催


未収金対策をテーマに開かれた 10月18日のセミナー

新規会員獲得のためのセミナーを開催

【長野県支部】未収金対策と病院BCPがテーマ

 全日病長野県支部は新規会員獲得のためのセミナーを2回にわたり実施した。セミナーの内容については事前に会員病院にアンケートを取り、日時も含めた各病院の希望を参考に選定し、県内全域の未加入病院にも案内し参加頂いた。
 まず、10月18日に「医療未収金対策セミナー」というテーマで1回目を開催した。黒澤一也長野県支部長はセミナーの冒頭で、病院にとって未収金対策は重要な課題であり、法的な部分も含め様々な問題に対応していかなければならないと挨拶。続いてEY新日本有限責任監査法人の中村一氏が「どうすれば良い?会計監査導入と未収金回収に向けた対応」と題して、2017年6月に公布された民法改正のポイントである職業別の短期消滅時効の廃止について、また民法における限度額について、個人の身元保証人や連帯債務者から徴求する場合、事前に極度額を設定し、入院患者の保証人に予定金額を伝えなければならず、そのため医療機関が定める極度額によっては、身元保証人や連帯債務者からの徴求の問題が予測されることなどが解説された。続いて(株)イントラストの中村育紘氏が同社で行っている未収金回収の取組みについて説明された。
 このセミナーには、会員7病院から18人、非会員12病院から26人と多くの方が参加され、病院にとって重要かつ非常に興味深い課題であると感じた。
 2回目は毎年12月に日本医療法人協会長野県支部と共催で実施する経営セミナー(今年度は12月1・2日)において、1日目の研修で「病院BCPワークショップ型セミナー」を開催した。近年各地で発生している様々な自然災害において、被災時にどの業務を優先的に実施し、経営資源を投入するか、事業の継続や復旧を速やかに遂行するための継続計画 BCP(事業継続計画)策定について東京海上日動火災保険株式会社の園田浩嘉氏から講演があり、引き続き策定のワークショップを行った。参加者はランダムに組まれた各グループ毎に大規模地震発生を想定した緊急地震速報により机の下へ隠れるといった模擬訓練を通して、初動対応、災害時の優先業務、停電の影響、上水道停止の影響、医療ガス停止の影響、職員へのサポート、災害拠点病院からの受入れ、下水道停止の影響などについての制限時内でそれぞれのテーマをグループでディスカッションを行った。
 活発な討議の後、各グループからの発表を行い、最後に講師からの解説などがあり終了となった。今回は時間の関係もあり、約2時間という短い時間であったため参加者からはもう少し時間があればよかったとのご意見も頂いた。
 経営セミナーの2日目には全日病猪口雄二会長の講演会もあり、会員病院4病院から29人、非会員4病院から12人の参加があり、2日間にわたる非常に充実した研修が行われた。
 今回実施したセミナーは会員増強の一環として行われたが、これを機に1病院が入会し、複数の病院が入会を検討して頂いているとのことで、本セミナーの目的がある程度達成できたのではないかと思われる。

 

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