全日病ニュース

５月の10連休の医療体制の確保で対応を協議

【四病協・総合部会】医師の働き方改革の検討状況の報告受ける

　四病院団体協議会は12月19日に総合部会を開き、５月の大型連休（10連休）における医療体制の確保をめぐって協議した。
　先の臨時国会で、「天皇の即位の日及び即位礼正殿の儀の行われる日を休日とする法律」が成立したことにより、即位の日（５月１日）を休日とすることが決まり、これに伴って今年のゴールデンウィークは10連休となる。10日間連続の休日で、医療体制の確保に懸念が生じていることから、総合部会は厚生労働省に対し、早急な対応を求めることを確認した。
　終了後に記者会見した全日病の猪口雄二会長は、入院患者の手術や救急患者の対応などをあげて、「10日間も医療提供を休んでいいのかという問題がある。各病院で対応を考えなければならない」と説明した。
　外来に関しては、10日間すべてを休みにして急患対応にするのかという問題がある。連休中であっても、透析患者には対応しなければならないが、その場合、休日の扱いになるのかなど整理が必要になる。
　物流についても不安があり、医薬品卸が10連休をとる場合、個々の病院で備蓄する必要が生ずる。
　職員の勤務体制についても、連休中は休日出勤の扱いにして代休を取得することにすると、５月は看護体制のシフトが組めなくなると猪口会長は指摘した。
　かつてない大型連休により病院運営上、多くの課題があり、各病院で準備しなければならないことから、厚生労働省に早急に対応を検討してもらう必要があると強調した。
　総合部会ではそのほか、医師の働き方改革の検討状況について報告を受けて意見交換した。連続勤務時間制限や勤務間インターバルが設定される方向で、連続勤務時間は28時間まで、勤務間インターバルは９時間（当直明けは18時間）とするなどの案が示されている。いずれも現状の病院運営からみて厳しい対応が必要になることから、検討会の状況を見守ることを確認した。