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消費税対応の診療報酬改定案

消費税対応の診療報酬改定案

【中医協総会】急性期一般入院料1は1,650点

 厚生労働省は2月6日の中医協総会(田辺国昭会長)に、10月の消費税引上げに対応する基本診療料の改定案を示した。支払側の委員から、改定案が示されるまでの厚労省の説明に瑕疵があるとの指摘があったものの、点数設定にはついては、概ね了承を得た。近く根本匠厚労相に答申する。
 主な診療報酬項目の点数は左表の通り。急性期一般入院料1をみると、現行の1,591点が1,650点に上がる。療養病棟入院料1(入院料A)は1,810点から1,813点のわずかな引上げ。2016年度の補てん率が61.7%と病院種別で最も低かった特定機能病院が算定する特定機能病院入院基本料(7対1)は1,599点から1,718点に大幅に上がる。
 今回の対応は、消費税8%時の対応で、病院全体の補てん不足や病院種別ごとのばらつきが大きく、それを改善するため、手法を見直した。今回の手法で、前回分を含めた5~ 10%の対応とするため、前回の補てん分を取り除き、5%分を上乗せした。このため、2014年度改定前からの消費税対応分は急性期一般入院料1で84点となる。
 5%分の上乗せ率は、急性期一般入院料や特定入院料(分類Ⅰ)で6.0%、初・再診料で6.0%である。ただ、上乗せ率は1月初旬の配分案の段階では、それぞれ5.5%、4.8%だった。厚労省は配分案の段階では、点数の整数化や財源内での調整などがあり、実際の上乗せ率ではないと資料に示していた。
 しかし今回、実際の上乗せ率が提示されると、上乗せ率の変化に支払側の委員が異議を唱えた。厚労省は、前回のように補てん不足が生じないよう、「2016年度から2019年度の医療費の伸び(約9%)を勘案し、一律に上乗せ率を調整した」と説明、理解を求めたが、「一律に9%で調整するのは納得できない。進め方が乱暴ではないか」と了承に難色を示した。これに対し、診療側の委員は、前回の上乗せ率は確定値ではなく、調整があることは共通理解のはずであったと主張。診療側の委員からは「理解不足」との指摘も出た。
 全日病会長の猪口雄二委員は、「国民に診療報酬における消費税について知っていただく必要がある。また、今回、できる限りの精緻化を図ったが、元より限界がある。将来の医療費も正確な予測はできない。それよりも、結果を速やかに検証し、改善を図る必要がある。また、医療における消費税のあり方そのものを考える、より大きな議論が必要ではないか」と述べた。この意見に、支払側からも賛同が相次ぎ、概ね了承を得る形となった。

 

全日病ニュース2019年2月15日号 HTML版

 

 

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    2015年12月15日 ... 支払側・診療側 「診療報酬への上乗せ対応は限界」で一致|第861回/2015年12月
    15日号 HTML版。21世紀の医療を考える「全日病 ... ②補てん率は病院、一般診療所、
    歯科診療所で100%を超えたが保険薬局は100%を下回った。 ... この結果を踏まえ、
    分科会は、中医協総会に「3%分はマクロでは補てんされていることが確認されたものの
    補てん状況にはばらつきがみられた」と報告することを確認した。

  • [2] 医療経済実態調査の実施「必要なし」

    https://www.ajha.or.jp/news/pickup/20160415/news05.html

    2016年4月15日 ... 厚労省は3月30日、中医協の診療報酬調査専門組織・医療機関等における消費税負担
    に関する分科会(田中滋分科 ... 調査の実施の是非は分科会の報告を受けた総会
    決定する。 ... 補てん率は、病院の収入としての診療報酬項目に上乗せした補てん分を、
    費用としての仕入れ時に支払う消費税の3%分相当額で割ったもの。

  • [3] 「基本診療料を中心に個別項目へ上乗せ」が基本|第808回/2013年9 ...

    https://www.ajha.or.jp/news/pickup/20130901/news02.html

    2013年9月1日 ... 基本診療料を中心に個別項目へ上乗せ」が基本|第808回/2013年9月1日号 HTML
    版。21世紀の医療を考える「全日病 ... と別枠の補填方法は見送る、②診療報酬による
    補填として、「基本診療料・調剤基本料への上乗せによる対応を中心としつつ、個別項目
    への ... 中間整理」が中医協総会で了承されると、2014年度診療報酬改定は本来の
    点数見直しと消費税に対応した点数の上乗せからなる二重改定となる。

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