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2020年度からの研修見直しに対応した臨床研修指導医講習会の開催

2020年度からの研修見直しに対応した臨床研修指導医講習会の開催

【委員会名】2018年度臨床研修指導医講習会 チーフタスクフォース 江村 正

 全日病・医法協の「臨床研修指導医講習会」は、会員病院の医師および管理者に、今まで以上に教育に目を向けてもらうことをコンセプトにして、2007年度から開始し、過日、無事に14回目(2008-2009年度は年2回開催)を終えた。
 今回は、今後の臨床研修指導医講習会のあり方について、昨年7月の「医業経営・税制委員会」で討論した内容と、2020年の医師臨床研修制度の見直しを踏まえ、いくつか新しい試みを行った。
 ワークショップ(WS)1の「問題点を挙げる」とWS3「問題点の解決策を考える」に関しては、「より魅力的な教育研修病院になるために」とテーマを若干修正した。研修医のみならず、医学生や他の職種の学生教育等にも幅広く目を向けて、より魅力的な教育研修病院になって欲しいという願いを込めていたが、特段そこを強調したわけではなかったので、来年度は、少し事例をまじえ、意図を参加者にきちんと伝えたい。
 WS2 のカリキュラム作成では、2020年からの到達目標に挙げられている、(1)医学・医療における倫理性、(2)医学知識と問題対応能力、(3)診療技能と患者ケア、(4)コミュニケーション能力、(5)チーム医療の実践、(6)医療の質と安全の管理、(7)社会における医療の実践、(8)科学的探求、(9)生涯にわたって共に学ぶ姿勢について、(2)を除く8つから、各グループで、どれかひとつ、テーマとして選んでもらい、目標のブラッシュアップ、On the Job TrainingとOff theJob Trainingの方略と評価の作成をしてもらった。「研修医評価票Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ」に関しては、どれかひとつを選んで、自分が担当している研修医を想定して評価をしてもらう練習をした。Workplace based assessmentに関しても紹介を行った。到達目標の「ブラッシュアップ」の指示が漠然としていて、参加者が戸惑っていたので、来年度以降は、目標を、知識・技能・態度に分解し、それについて、方略と評価を考えるというように、修正予定である。
 カリキュラム作成に引き続き、Myミニカリキュラム作成では、到達目標(2)医学知識と問題対応能力の、①「頻度の高い症候について、適切な臨床推論のプロセスを経て、鑑別診断と初期対応を行う」について、方略と評価を考えてもらった。
 「今の研修医は卒前教育で何を学んでいるか」に関しては、PBL、TBL、CBT、OSCE、診療参加型臨床実習、PCC-OSCE(臨床実習後OSCE)、分野別国際認証などのトピックスについて説明をし、卒前・卒後教育のシームレスなつながりを皆に意識してもらった。
 「臨床研修と地域医療」に関しては、200床未満のある会員病院が、①基幹型臨床研修病院として、②協力型臨床研修病院として、③地域医療研修先として、今までどう工夫をして取り組んで来たか、事例紹介をした。会員病院のニーズにあい、非常に好評であった。
 「医師臨床研修制度の理念と概要」は、厚生労働省医政局医事課長(佐々木健先生)にお願いした。2020年の医師臨床研修制度の見直しの概要、卒前教育と卒後教育の整合性など、医師の教育に関して網羅的な話をして頂いた。
 特別講演は、「研修医が研修病院に求めること」と題し、現在の医師臨床研修制度で研修を修了した3名の若手医師より、講演してもらった。
 コーチングを用いた指導スキルに関しては、タスク・フォースのロールプレイを含めた講演とした。研修医のメンタル・ヘルスについても説明を行った。
 連休のためか、例年より参加者は、25名と少なかったため、1グループ6~7名の4グループとした。参加者には、司会、記録、発表係が何度もあたり、非常に忙しかったのではないかと思われたが、熱心に討議が行われ、充実した講習会になったようであった。
 来年は10月に開催する(12~ 13日の予定)。是非周りの人への参加を勧めて欲しい。

 

全日病ニュース2019年3月15日号 HTML版