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在宅医療の均てん化に向け市町村など支援

在宅医療の均てん化に向け市町村など支援

【厚労省・在宅医療介護連携WG】都道府県の取組みにばらつき

 厚生労働省は3月20日の在宅医療及び医療・介護連携に関するワーキンググループ(田中滋座長)に、在宅医療の充実に関する都道府県の取組み状況を報告した。都道府県で取組み状況に差があることから、厚労省は、均てん化を目指し、市町村などへの支援の具体化を進める考えを示した。ただ、委員からは、地域の実情に応じた体制整備を進めるべきとの意見が相次いだ。
 今年2月1日時点の状況を集計した。結果をみると、二次医療圏単位が多い在宅医療圏のすべてにおいて、◇入退院支援ルールの策定・支援を行っているのは16都道府県◇多職種連携に関する会議や研修を支援しているのは38都道府県◇人生の最終段階における医療・ケアの意思決定支援に関する普及・啓発を行っているのは20都道府県─など、ばらつきがあった。
 在宅医療については、二次医療圏単位で整備される医療と、市町村単位で整備される介護を連携させる必要がある。在宅医療圏として7割が2次医療圏と圏域を一致させている。在宅医療の需要が今後、大きく増えることを前提に、厚労省は受け皿の確保を急務の課題と位置付けている。高齢者の増加分だけでなく、療養病床など慢性期医療の地域差是正などで、ベッド数を減らす分の在宅医療の増加も見込む。
 厚労省は、先進的な取組みを行っている自治体を好事例に横展開を図ることで、在宅医療の均てん化を図る考えだ。しかし、均てん化については、全日病副会長の織田正道委員が「地域の実情はそれぞれ異なる」と強調するなど、画一的でない対応を求める意見が相次いだ。また、織田委員は、在宅医療圏に対し、「二次医療圏は広いので、市町村単位の顔のみえる関係で、うまくやっている地域の取組みが広がることが望ましい」と述べた。

長時間停電に備え非常用電源確保
 昨年の北海道胆振東部地震での大規模停電(ブラックアウト)を踏まえ、在宅で人工呼吸器を使用している患者に対する停電時の対応を了承した。平時から患者情報を取得し、リスト化するとともに、非常用電源の確保やバックベッドの確保などを進める。
 在宅人工呼吸器のバッテリーの稼働時間は約30~ 11時間まで幅があり、患者によっては、長期停電が生命に関わる事態になり得る。北海道胆振東部地震では復旧までに、45時間かかっている。患者情報の取得では、氏名・住所・使用している機器に関する情報などを収集する。個人情報保護法との関連があり、課題を整理する。非常用電源の確保では、2018年度第2次補正予算で、医療機関が簡易自家発電装置を在宅医療の患者に貸し出す事業を実施しており、今後の具体策の参考例となる。

 

全日病ニュース2019年4月1日号 HTML版

 

 

全日病サイト内の関連情報
  • [1] 一律の「均てん化」から「集約化」へ|第878回/2016年9月1日号 HTML ...

    https://www.ajha.or.jp/news/pickup/20160901/news04.html

    2016年9月1日 ... 厚生労働省の「がん診療提供体制のあり方に関する検討会」(北島正樹座長)は8月4日
    、がん診療の提供体制に関するこれまで ... このため、均てん化が必要な取り組み
    対しては、「引き続き拠点病院等を中心とした体制を維持する」とした。

  • [2] 厚労省・肝炎対策推進会議> 肝疾患の診療・支援体制整備で通知改正へ

    https://www.ajha.or.jp/news/pickup/20170315/news06.html

    2017年3月15日 ... 厚生労働省の肝炎対策推進協議会(林紀夫会長)は3月1日、肝炎対策基本指針に
    基づく肝疾患の診療および支援体制 ... が円滑につながる体制づくり③患者本位の肝
    疾患診療④肝疾患診療の向上と均てん化⑤相談・支援の取組みの推進。

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