全日病ニュース

全日病ニュース

ホーム全日病ニュース(2019年)第938回/2019年4月15日号専門医機構のサブスペ連動研修見送りに様々な意見...

専門医機構のサブスペ連動研修見送りに様々な意見

専門医機構のサブスペ連動研修見送りに様々な意見

【四病協・総合部会】働き方改革では2次救急医療機関への影響を懸念

 四病院団体協議会は3月27日に総合部会を開いた。日本専門医機構認定のサブスペシャルティ23領域の4月からの連動研修が見送られたことについて、様々な意見が出た。会見した全日病の猪口雄二会長は、四病協としての意見は集約していないとしつつ、「機構認定の専門医は基本診療領域だけにすべきとの意見や、専門医制度のあり方自体をもう一度議論し直すべきとの意見があった」と述べて、総合部会での議論を紹介した。
 3月28日にまとまった厚生労働省の医師の働き方改革に関する検討会の報告書をめぐっては、報告書自体には一定の評価を与えながらも、今後、働き方改革は医療提供体制に様々な影響を及ぼすとの認識を猪口会長は示した。特に、特例水準の1,860時間の時間外労働上限や追加的健康確保措置の義務化が、2次救急医療機関に与える影響に言及。今後の宿日直や副業・アルバイトの考え方の整理にもよるが、当直体制をどう確保するかが医療機関にとって大きな問題になることを指摘した。
 また、医師の働き方改革が、医療機能の分化・連携の加速化につながる可能性も指摘し、特定の医療機能の集約化や、高度急性期・急性期を担う医療機関と、地域密着型の地域包括ケアなどを担う医療機関の役割分担が進む方向にあることを示した。
 同日、中医協総会で、次期診療報酬改定に向けた今後の議論の進め方が議論されたことから、委員である猪口会長は、診療報酬に関しても、見解を示した。
 医師の働き方改革を含め、医療従事者の確保が今後ますます難しくなっていく状況を踏まえ、「少子化・高齢化、人口減を前提に、医療の質を維持しながら、医療提供体制を効率化する必要がある。2018年度改定でも一定の対応が行われたが、診療報酬でやれることがある。看護配置などストラクチャーだけでなく、医療の成果を評価し、施設基準について、一定の緩和を検討していくべきだ」と述べた。
 医師偏在対策をまとめた医師需給分科会の第4次中間取りまとめについては、2022年度からの医学部入学定員の臨時定員の取扱いで懸念が出たという。第4次中間とりまとめでは、医師少数区域等で医師を確保するため、臨時定員の設定方法をゼロから議論し直すことになっている。総合部会では、病院の医師不足が全国的に生じている中で、医師養成数を厳しく抑制するのは問題とする意見があったと報告した。

 

全日病ニュース2019年4月15日号 HTML版

 

 

全日病サイト内の関連情報
  • [1] 第937回/2019年4月1日 ヘッドライン:全日病ニュース:全日病の発言 ...

    https://www.ajha.or.jp/news/summary/20190401.html

    2019年4月1日 ... ... でご覧頂けます。全日病会員の方は、最新号まですべての紙面PDFがご覧頂けます
    。 ... 厚労省・医師の働き方改革検討会> 時間外労働 ... サブスペ23領域の連動研修
    月開始は見送り: 研修始める専攻医には配慮. <日本専門医機構

  • [2] 全日病ニュース・紙面PDF(2019年4月1日号)

    https://www.ajha.or.jp/news/backnumber/pdf/2019/190401.pdf

    2019年4月1日 ... 厚生労働省の医師の働き方改革に関. する検討会(岩村 ... 医療や専門的な医療を提供
    する施設に. 限定される。 .... 厚労省は、新公立病院改革プラ ...... 専門医機構が認定
    する各学会のサブス ... サブスペ23領域の連動研修4月開始は見送り.

本コンテンツに関連するキーワードはこちら。
以下のキーワードをクリックすることで、全日病サイト内から関連する記事を検索することができます。