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ホーム全日病ニュース(2019年)第940回/2019年5月15日号根本厚労相が医療・福祉サービス改革プランを説明...

根本厚労相が医療・福祉サービス改革プランを説明

根本厚労相が医療・福祉サービス改革プランを説明

【経済財政諮問会議】単位時間当たりのサービス提供を5%改善

 政府の経済財政諮問会議(議長=安倍晋三首相)は4月10日の会合で、社会保障をテーマに議論。出席した根本匠厚生労働大臣は、夏にまとめる「健康寿命延伸プラン」と「医療・福祉サービス改革プラン」について説明した。
 根本大臣は、「2040年を展望し、誰もがより長く元気に活躍できる社会の実現に向けて」と題する資料を提出。2040年には、高齢者人口の伸びが落ち着く一方で、現役世代(担い手)が急減することから、「より少ない人手で回る医療・福祉の現場を実現」することが必要と強調。今夏に向けて改革プランを策定する考えを示した。
 「健康寿命延伸プラン」は、2040年までに健康寿命を男女とも2016年比で3年以上延ばし、75歳以上とすることを目標とする。具体的には、男性は75.14歳以上、女性は77.79歳以上とすることを目指す。
 目標達成のためには、①健康無関心層を含めた予防・健康づくりの推進や②地域・保険者間の格差解消に向け、「自然に健康になれる環境づくり」や「行動変容を促す仕掛け」などの新たな手法を活用する。疾病予防・重症化予防の分野では、保険者インセンティブの強化、特定健診とがん検診の同時実施や効果的な受診勧奨などナッジの活用例の横展開などに取り組む考えを示した。
 「医療・福祉サービス改革プラン」では、2040年時点で医療・福祉分野の単位時間当たりのサービス提供について5%以上の改善を目指していくとしている。医師については7%以上の改善を目指す。
 具体的には、①ロボット・AI・ICTなどのデータヘルス改革②タスクシフティング、シニア人材の活用推進③組織マネジメント改革④経営の大規模化・協働化―の4つの改革を通じて、生産性の向上を図る。
 一方、民間議員から社会保障制度改革に対する意見が提示された。
 地域医療構想の実現に向けて、消費税財源を活用した病床のダウンサイジング支援の拡充、精神病床の縮減、介護医療院への転換を促す支援を主張。2020年度の診療報酬改定については、調剤報酬の大胆な改革や薬価制度の抜本的改革を求めた。

 

全日病ニュース2019年5月15日号 HTML版

 

 

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    https://www.ajha.or.jp/news/pickup/20181115/news10.html

    2018年11月15日 ... 来年夏を目指し、健康寿命延伸や医療・福祉サービス改革プラン策定を進める方針も
    示した。 社会保障・働き方改革本部が目指す社会保障改革 ...

  • [2] 全日病ニュース・紙面PDF(2018年11月15日号)

    https://www.ajha.or.jp/news/backnumber/pdf/2018/181115.pdf

    2018年11月15日 ... は10月26日、厚労省から地域医療構想. 調整会議の進捗 ... 公的・公立病院の改革
    プランの合意で、 ...... 伸や医療・福祉サービス改革のプラン ... 参加の環境整備や②
    健康寿命延伸を ... 根本厚労相を本部長に部局横断的な改革案を策定.

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