全日病ニュース

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患者申出療養を小児に拡大し改善

患者申出療養を小児に拡大し改善

【評価会議】遺伝子パネル検査後の分子標的治療で

 厚生労働省の患者申出療養評価会議(福井次矢座長)は2月13日、がん遺伝子パネル検査後の患者申出療養(マルチプレックス遺伝子パネル検査による遺伝子プロファイリングに基づく分子標的治療)の小児への拡大を了承した。同療養は、昨年10月に適用が始まり、16歳以上が対象だった。
 保険診療のがん遺伝子パネル検査で、保険適用外の分子標的薬が効果的と判断された場合に備え、同療養が患者申出療養の対象となった。がん遺伝子パネル検査は小児も対象で、小児からの希望も想定されるため、改善する。ただ、国立がん研究センターの実施計画では、小児は想定されておらず、計画の変更が可能かを検討。難しければ、新たな患者申出療養として申請する。
 また、患者申出療養では、保険外診療は基本的に自費だが、同療養についてノバルティス・ファーマが9種類の医薬品を無償提供している。これに、中外製薬のハーセプチンや小野薬品工業のオプジーボが加わり、合計15製品が無償提供される見込みとなった。

 

全日病ニュース2020年3月1日号 HTML版