全日病ニュース

「臨時の医療施設」は看護必要度等の基準問わない

【厚労省】新型コロナ対策で診療報酬の扱い決める

　厚生労働省は５月１日、新型コロナウイルス感染症患者のための臨時の医療施設の診療報酬上の取扱いを事務連絡した。ホテルなどを臨時の医療施設として活用することを想定する。都道府県知事から臨時の医療施設と指定されれば、医療機関と同様に診療報酬を算定することができる。
　臨時の医療施設の許可は、新型インフルエンザ特別措置法に基づくもの。４月24日の中医協総会で、臨時の医療施設が、保険医療機関として算定する診療報酬の考え方を了承している。
　まず、臨時の医療施設も「保険医療機関及び保険医療療養担当規則」を遵守する必要がある。初再診料では、「紹介率及び逆紹介率が一定基準以下の病院に対する減算」や「未妥結減算」は適用しない。入院基本料は、結核病棟入院基本料を準用し、届出時の看護配置に応じた点数を算定する。看護配置に占める看護師の割合や「重症度、医療・看護必要度」、常勤医師要件などは基準を満たしているとみなされる。
　入院基本料の通則で求められている院内感染防止対策や医療安全管理体制などの取扱いも明記した。その他の要件も柔軟な対応を図るとしている。
　ホテルなど宿泊施設を病院とする場合の取扱いも示した。例えば、医師は最低３人で、入院・外来患者数に応じて必要数が増える。看護職員も同様。入院診療計画などの基準も示している。