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医療提供体制の確保に数兆円の支援が必要

【自民党・厚労部会】新型コロナ対策で６点を緊急要請

　自民党の厚生労働部会と社会保障制度調査会は５月１日、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う緊急要請を加藤勝信厚労相に手渡した。感染の実態把握や軽症者の宿泊施設での療養を進め、医療資源を重症者に振り向けるため、大きく６点を要求した。受診患者の減少による経営悪化が懸念される医療機関などへの支援として、数兆円規模の財源が必要との考えを示した。
　６点は、①院内感染防止②危険手当の積み増し③軽症者用のホテル等の確保④PCR検査等の拡大⑤治療薬の早期活用⑥地域の通常の医療の確保。
　院内感染防止では、無症状患者にもPCR検査が行える環境整備を求めた。危険手当については、診療報酬で対応されたが、感染症対策のために空床を確保した場合の減収への緊急包括支援交付金による新たな措置などが必要とした。軽症者用のホテルなどの確保では、地域で急激な感染拡大が起きた場合に、診断・検査を行える仮設施設が設置できる人的・物的支援が必要とした。
　PCR検査等の拡大では、医師が必要と認めた場合に速やかに検査が受けられる体制の拡充を図ることを求めた。治療薬の早期活用では、別の効能で承認されている治療薬について、可能な限り早く薬事承認を行い、本人同意の下、医師の判断で投与できるようにすることを要請した。
　地域で通常の医療を担う医療機関に対しては、緊急時に必要な対応が取れる体制を維持している場合の支援を強調した。通常の手術を大幅に減らしている地域でのICUの拡充も求めた。