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ホーム全日病ニュース(2020年)第964回/2020年6月1日号新型コロナの影響でサブスペシャルティを遡行認定

新型コロナの影響でサブスペシャルティを遡行認定

新型コロナの影響でサブスペシャルティを遡行認定

【厚労省】現在行われている研修の特例扱いも検討

 日本専門医機構の寺本民生理事長は5月18日の会見で、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、来年4月から始まるサブスペシャルティの認定に向けた機構の議論を遅らせざるを得ないとの認識を示した。各整備指針が決定できないためで、来年4月の研修実施後に遡及して機構認定のサブスペシャルティとする考えだ。
 機構がスタートし、来年4月に基本診療領域は3年間の研修期間を終える。その後、多くの専攻医はサブスペシャルティの研修を実施するが、サブスペシャルティが、機構として正式認定されていない。各サブスペシャルティの整備指針を認定し、来年4月から開始する予定だったが、新型コロナの影響で準備が滞っている。
 このため来年4月の研修開始では、現状で行われている学会認定の研修を行う。機構は来年4月以降に遡行して機構認定することにした。
 なお、基本診療領域の研修2年目から始まる連動研修については、すでに内科・外科・放射線科の基本診療領域で認定され、スタートしている。
 また、新型コロナの影響で、現在行われている専門医研修にも支障が生じている。このため、質を担保しつつ一定の緩和を認める特例的な取扱いを検討している。6月初旬に取扱いをまとめ、周知する予定だ。
 そのほか、機構による専門医共通講習eラーニングが配信されたことも報告された。「医療安全」、「感染対策」、「医療倫理」の3分野があり、受講すると修了証が発行される。

 

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