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ホーム全日病ニュース(2020年)第966回/2020年7月1日号定款変更を含む重要事項を審議・決定 医師以外の会員資格認める

定款変更を含む重要事項を審議・決定 医師以外の会員資格認める

定款変更を含む重要事項を審議・決定 医師以外の会員資格認める

【第8回定時総会】組織活性化の観点から役員・支部長の年齢制限を設定

 全日本病院協会は6月20日に第8回定時総会を開いて、2020年度事業計画・予算および2019年度補正予算・事業報告のほか、役員・支部長の年齢制限に関する基準を定めたことを報告した。決議事項では、定款変更を行い、医師以外の病院の代表者に会員資格を認めることを決めた。

第2次補正予算を評価
 冒頭に挨拶した猪口雄二会長は、6月12日に成立した2020年度第2次補正予算により新型コロナウイルス感染症の追加対策が1次補正よりも増額となり、対象範囲も拡大したことを評価。「私自身もこのために動き、成果があったと思う」と述べた。
 また、16日には、2次補正に関連する事務連絡が発出されたことを紹介するとともに、「最後は都道府県と現場の協議により決まる。各都道府県で行政としっかり話し合いをしていただきたい」と呼びかけた。
 猪口会長は、今後のコロナウイルスの対応について、「第2波、第3波に備えとともに、新たな医療のあり方を模索していかなければならない」と述べた。
 全日病は、3月に臨時総会を予定していたが、新型コロナウイルス感染者が急増している状況を考慮して中止とした。この日の総会も、新型コロナウイルスの感染防止の観点から、定時総会のみの開催とするとともに、委任状による出席を求め、全日病の大会議室にて25名が出席して開かれた。また、来賓の招待も控え、報告事項・決議事項の審議を優先した。
 報告事項では、①2020年度事業計画、②2020年度予算、③2019年度補正予算、④2019年度事業報告、⑤役員・支部長の年齢制限が議題となった。定款上、事業計画および収支予算は理事会の決議事項とされており、2月22日の理事会で決議された内容が報告された。
 織田正道副会長が、2020年度事業計画について説明。事業計画の前文を読み上げたうえで、本年9月に予定していた第62回全日本病院学会in岡山は、新型コロナウイルスの影響を勘案して来年8月に延期するとともに、8月23日に予定していた夏期研修会(秋田)は中止となったことを報告した。
 続いて中村康彦副会長が2020年度予算を説明。経常収益は前年度より4,474万円減の6億8,838万円。経常費用は前年度より3,830万円減の6億9,463万円となり、その結果、2020年度の当期一般正味財産増減額は△627万円となり、一般正味財産から取り崩す。
 2019年度補正予算は、年度途中で受託が決まった医療業高齢者雇用推進事業などの所要額を計上。補正後の経常収益は7 億3,312万円、経常費用は7億3,295万円となり、経常増減額は17万円となった。
 織田副会長が、事業実績説明書をもとに2019年度事業報告を行った。
 役員・支部長の年齢制限について、猪口会長が「全日病の活動を活性化するために議論を重ねてきた」として、年齢制限の基準を説明した。理事については78歳を超えて立候補できず、支部長については78歳を超えた者は選出できないこととする。なお、特段の事情があると理事会が認めた場合はこの限りではない。
 続いて、決議事項の審議に入った。議題は、①役員選任、②定款変更、③2019年度決算の3つ。
 役員の選任は、鹿児島県支部の鉾之原大助前常任理事(社会医療法人卓翔会市比野記念病院理事長)の逝去に伴うもので、同じく鹿児島県支部の川村英俊氏(医療法人三愛会三愛病院理事長)を新たな理事に選任した。任期は、2021年6月の定時総会終結時まで。

医師以外の病院経営者に門戸を開く
 定款変更の趣旨について猪口会長は、医師以外の者に会員資格を認めるための改正であることを説明した。
 定款改正は、第5条(1)正会員の規定を改正するもの。改正後の規定は、「本協会の目的及び趣旨に賛同して入会した、病院の代表者(原則として、代表者はその病院の管理者又は医師である開設者若しくはその病院の代表として選任された医師とする。)」となる。病院の代表者の定義に「原則として」を追加することにより、医師以外の者に会員資格を認める。
 なお、「原則として」の解釈について、正会員として医師以外の者を認める場合の基準を示している。①医療法第46条の6第1項ただし書きの規定による都道府県知事の認可を受けた者を病院の理事長とした場合であって、都道府県支部長の推薦があった場合。②現に正会員である者の病院(法人)に所属しており、次の条件を満たしている者を会員とする旨を所属先病院の(法人)の正会員が申し出た場合であって、都道府県支部長の推薦があった場合。条件は、理事等の役員として、3年以上在籍していること。
 猪口会長は、「全日病の活動をより活発・広範囲に進めるため、医師以外にも会員資格を認め、優秀でやる気のある方に門戸を広げるために理事会等で議論を重ねてきた」と改正の狙いを説明し、定款改正は承認された。
 中村副会長より、2019年度決算案が説明された。経常収益は6憶6,561万円、経常費用は6億5,938万円となり、経常増減額は623万円となった。これに対し、和田一夫監事より監査報告が行われ、2019年度決算は原案通り承認された。
 最後に岡山県支部の佐能量雄支部長が挨拶し、来年に延期となった岡山学会への協力を求めた。岡山学会は、来年8月21・22日に岡山コンベンションセンターなどを会場として開催される。佐能支部長は、「難しい時期であるが、コロナウィルスの状況を見ながら準備を進めたい」と述べた。

 

全日病ニュース2020年7月1日号 HTML版

 

 

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  • [1] 全日病ニュース・紙面PDF(2019年4月15日号)

    https://www.ajha.or.jp/news/backnumber/pdf/2019/190415.pdf

    2019年4月15日 ... 来賓として挨拶。地域の実情に応じた. 医療提供の形をつくることが重要 ... 前文
    読み上げ、「2019年度は医師の. 働き方改革、医療法・医師法改正に基. づく医師 ... 1
    ラウンドの議題として、幅広いテー. マを網羅的に並べた。年代別の医療の.

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