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複数病院の再編統合で400床以上でも地ケア病棟認める

複数病院の再編統合で400床以上でも地ケア病棟認める

【中医協総会】地域医療構想の実現のための特例

 中医協総会(小塩隆士会長)は6月10日、地域医療構想の実現のため、複数の病院が再編統合、吸収合併する場合は、400床以上であっても地域包括ケア病棟を1病棟まで持てることを了承した。2020年度診療報酬改定で、400床以上の病院は2020年度以降、地ケア病棟を届け出ることはできなくなっていた。
 同日の中医協もオンラインで開催し、YouTubeで放映された(写真)。
 地域医療構想では、地域の医療機能の分化・連携を図り、高度急性期、急性期、回復期、慢性期の各機能の病床が地域のニーズに応じて、過不足なく整備されることを目指している。現在、公立・公的病院の診療実績データの分析結果を優先させた再編統合の動きが進展しつつあるが、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、方針を見直すべきとの意見も出ている。
 今回、厚生労働省に公立病院と民間病院を経営統合し、新たに公立病院を開設する事案の相談があった。公立病院350床、民間病院150床を統合し、50床減の450床の公立病院を開設する。救急医療や小児医療、在宅療養者への医療など、現状で不足している医療を充実させる目的での統合であり、地域包括ケア病棟の回復期機能が必要になるという。
 しかし、2020年度診療報酬改定では、400床以上の大病院で、地域包括ケア病棟をポストアキュートに偏る機能として活用する事例が散見されたことから、地域包括ケアを担うという意味で、適切ではないと判断され、適正化が図られた。具体的には、許可病床数が400床以上の病院は、地域包括ケア病棟入院料を届け出られないことにするなどの対応を講じた。ただし、2020年3月31日時点で、地域包括ケア病棟入院料を届け出ている病院には認めている。
 厚労省は今後、地域医療構想を進めるにあたって、複数の病院が再編統合、吸収合併した結果、400床以上の病院の開設が生じ得ると指摘。地域医療構想を実現させるための病院開設であれば、400床以上であっても、地域包括ケア病棟を1病棟まで認めることを提案した。
 その際に、3つの条件を提示。①複数の病院の再編統合を伴う医療提供体制の見直しである②再編統合対象となる病院のいずれかが地ケア病棟を持っている③地域医療構想調整会議の合意を得ている─を満たす必要があるとした。再編統合の結果、合計の病床数が減ることは要件としていない。
 厚労省の提案に対し、全日病会長の猪口雄二委員は、「地域医療構想を進める上で、現実として起きることであると思うので、今回の取扱いに賛同する。ただ、再編統合前に地ケア病棟がどのように使われていたかの実績が示されることや、調整会議でどのような議論が行われたかの記録を残すことが重要になる」と述べた。
 健康保険組合連合会の幸野庄司委員も、「調整会議の議事要旨の提出を要件とすべき」と主張。森光敬子医療課長は「添付を求める」との考えを示した。
 なお、2020年度改定では、「総合入院体制加算」について、地域医療構想調整会議で合意を得た場合に限り、同加算の施設基準である小児科、産科、産婦人科がなくても、「施設基準を満たしているものとみなす」という規定が設けられた。この場合も、「合意を得た会議の概要を書面にまとめたものを提出する」ことを求めている。

 

全日病ニュース2020年7月1日号 HTML版

 

 

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  • [1] 全日病ニュース・紙面PDF(2020年5月15日号)

    https://www.ajha.or.jp/news/backnumber/pdf/2020/200515.pdf

    2020年5月15日 ... 中医協総会(小塩隆士会長)は4月. 24日、新型コロナウイルス感染症の拡 ... ン会議の
    形式で行い、初めてYouTube. によるライブ配信により公開した。 ... 学び、その文化
    根付くことを期待し. ています。 最後に、当院は地方の小さな病院で.

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