全日病ニュース

療養病棟や介護保険施設の患者もＰＣＲ検査等を出来高算定

【厚労省・事務連絡】一部の医学管理料も対象

　厚生労働省は６月15日、「新型コロナウイルス感染症に係る診療報酬上の臨時的な取扱い（その22）」を事務連絡した。新型コロナウイルスの感染が疑われる患者や、退院が可能かの判断のために実施するPCR検査や抗原検査で、療養病棟入院基本料の算定患者や介護保険施設の入所者に対しても、DPC対象病院と同様に、診療報酬を出来高算定できることを示している。
　新型コロナウイルスのPCR検査や抗原検査は保険適用されており、検査料や判断料を算定できる。DPC制度では、検査料や判断料は包括点数となっているため、出来高で算定できないが、特例により出来高算定できる取扱いが示されている。
　今回、厚労省は、DPC対象病院と同様に、療養病棟入院基本料の算定患者や介護保険施設の入所者に出来高で算定できる取扱いを示した。
　療養病棟入院基本料のほかに、◇障害者施設等入院基本料◇有床診療所療養病床入院基本料◇回復期リハビリテーション病棟入院料◇地域包括ケア病棟入院料◇緩和ケア病棟入院料◇精神療養病棟入院料◇認知症治療病棟入院料─など検査料や判断料が包括されている入院料などであれば、出来高算定できる。
　算定する点数は、PCR検査の場合、SARS-CoV-2（新型コロナウイルス）核酸検出と検体検査判断料のうち微生物学的検査判断料。抗原検査の場合、SARS-CoV-2（新型コロナウイルス）抗原検出と検体検査判断料のうち免疫学的検査判断料となる。
　入院以外の地域包括診療料や認知症地域包括診療料など、一部の医学管理料を算定する患者も対象となる。