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ホーム全日病ニュース(2020年)第967回/2020年7月15日号猪口会長が日医の中川執行部の副会長に就任

猪口会長が日医の中川執行部の副会長に就任

猪口会長が日医の中川執行部の副会長に就任

【日本医師会・代議員会】「診療所と病院がタッグを組む」猪口会長

 日本医師会は6月27日の定例代議員会で、役員選挙を実施。会長は中川俊男氏と横倉義武氏の選挙の結果、中川氏が当選した。中川氏が191票、横倉氏が174票、白票が4票、無効票が2票の接戦だった。中川氏は当選後、「国民の命と健康を守るため、どんな圧力にも決して負けない日本医師会にする」と決意表明。医療政策に関する政府や政治への交渉では、「是々非々で対応する」と述べた。副会長には全日病の猪口雄二会長と今村聡氏、松原謙二氏が就任した(写真)。
 中川氏は昭和26年生まれの69歳。同日が誕生日だった。札幌医科大学卒、北海道医師会所属。唐澤祥人会長の下で常任理事を4年間、原中勝征会長の下で副会長を2年間、横倉会長の下で副会長を8年間務めた。中医協や社会保障審議会など厚生労働省の主要な会議の委員を歴任している。
 会長選で中川氏の当選が決まると、横倉キャビネットの副会長に立候補していた柵木充明氏(愛知)と茂松茂人氏(大阪)が辞退したため、選挙は実施されず、全日病の猪口会長(東京)、今村氏(東京)と松原氏(大阪)が副会長に決まった。今村氏と松原氏は、横倉執行部から引続き副会長の任に当たる。筆頭副会長は今村氏が務める。
 猪口副会長は、就任に際し、「今後の日本の医療提供体制を形作っていくときに、診療所と病院がどのようにタッグを組んでよいものを作ることができるか。それに対し、病院という立場を持ちながら、副会長として頑張っていきたい」と挨拶。また、「横倉会長のことは心から尊敬している。今後も指導を仰ぎながら、中川会長を支え、キャビネットの一員になる」と述べた。
 今回の中川執行部は診療所と病院、勤務医の連携を深める人選を行ったことが特徴で、前国立病院機構仙台医療センター院長の橋本省氏(宮城)も常任理事(計10名)に加わっている。
 そのほかの常任理事就任者は以下のとおりとなった。◇江澤和彦氏(岡山)◇長島公之氏(栃木)◇松本吉郎氏(埼玉)◇羽鳥裕氏(神奈川)◇城守国斗氏(京都)◇釡萢敏氏(群馬)◇渡辺弘司氏・新任(広島)◇神村裕子氏・新任(山形)◇宮川政昭氏・新任(神奈川)となっている。
 副会長と同様に、横倉キャビネットの平川俊夫氏(福岡)、近藤太郎氏(東京)、道永麻里氏(東京)、小玉弘之氏(秋田)が辞退したため、選挙は実施されなかった。また、14名の理事、3名の監事、11名の裁定委員、代議員会議長、代議員会副議長も選出した。

どんな圧力にも負けない日医を作る
 中川会長は選挙戦後の挨拶で、「これから日医はどうあるべきか。柔軟であり、強靭であり、国民の命と健康を守るためには、どんな圧力にも決して負けない、そして堂々とモノを言う。そういう日医を作っていきたい」と決意を表明した。選挙結果に対しては、「これからはノーサイド。一致団結してこれからの難局を乗り越えなければならない。」と訴えた。
 また、横倉会長について、「日医史上最高の会長の一人」と称賛した。その上で、「定款に定めはないが、横倉会長を名誉会長に認めて頂けないか」と提案し、代議員の賛同を得た。

 

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