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4月に続き5・6月も大幅赤字が継続、緊急の支援が必要

4月に続き5・6月も大幅赤字が継続、緊急の支援が必要

【病院3団体】新型コロナの影響を把握するため4~6月の経営状況を調査

 全日病と日本病院会、日本医療法人協会の3団体は8月6日、新型コロナウイルス感染拡大による病院経営状況調査(2020年第1四半期)の集計結果を発表した。それによると、4月に続いて5月はさらに外来・入院ともに患者数が減少。6月になると、患者数は僅かに回復の兆しが見えるものの、医業損益は大幅な赤字が継続していることがわかった。
 特に新型コロナ感染患者の入院を受入れた病院や外来・病棟の一時閉鎖に至った病院では、6月でも10%を超える大幅な赤字が継続しており、新型コロナウイルス感染患者に対する診療報酬引き上げが行われたものの、経営状況の悪化に歯止めがかかっていない。
 全日病の猪口雄二会長は、「経営が厳しい病院は福祉医療機構の融資などでしのいでいる。非常に苦しい状況で、これが続けば病院の継続が難しくなる」と危機感を示した。その上で、直接的な財政支援が必要であり、国による十分な対応を求めた(次号で詳述)。

4月分に続き3か月分の状況を調査
 3団体は、新型コロナウイルス感染拡大の影響を見るため、4月分を対象に緊急調査を実施。5月18日に発表した。今回は、第1四半期(4~6月)の状況を把握するため、再び合同で調査を実施した。調査は、3団体に加盟する全病院(4,496病院)を対象に実施し、メールで調査票を配布した。調査期間は7月13日~8月3日で、1,459病院が回答した(有効回答率32.5%)。
 医業収支の状況を4~6月の各月についてみると、4月の段階で黒字の病院は全体で30.6%であり、前年4月の52.9%から大幅にダウンした。コロナ患者を受け入れた病院で見ると、黒字は17.9%にとどまる(前年4月45.6%)。5月には、黒字病院は全体で37.2%(前年5月65.2%)となり、コロナ患者を受け入れた病院では20.0%(前年5月59.1%)だった。6月には、黒字病院は全体で32.3%(前年6月44.5%)、コロナ患者を受け入れた病院では17.9%(前年6月31.8%)となり、厳しい経営状況が続いている。
 新型コロナ患者の入院受入・受入準備病院について、経営指標を見ると、4月の医業収益は前年比で11.2%の減少となっている。医業利益率はマイナス11.4%となり、前年比で12.4ポイントの落ち込みとなった。5月は、さらに悪化し、医業収益は前年比17.4%の減少。医業利益率はマイナス11.1%となり、前年比で14.9ポイントの低下となった。6月分の医業収益は前年比5.7%の減少となり、若干持ち直したが、医業利益率はマイナス14.8%で対前年比7.1ポイントの低下となり、引き続き厳しい状況である。
 コロナ患者の受け入れを行っていない病院も、四半期を通じて対前年で経営状況が悪化した。その結果、4分の1を超える病院が夏季賞与を減額せざるを得ない状況となっている。

 

全日病ニュース2020年8月15日号 HTML版

 

 

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    2018年8月1日 ... 猪口会長が衆議院厚労委で参考人として発言. 厚生労働省の「 ... 全日病の猪口
    雄二会長ら四病協の代. 表を含め、医療界 ... こうした調査結果等を踏まえ、同
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