全日病ニュース

第二次補正による病院への支援の趣旨の徹底求める

【四病協・総合部会】都道府県の厳しい査定に懸念

　四病院団体協議会は７月22日、総合部会を開いた。終了後の会見で全日病の猪口雄二会長は、「第二次補正予算による病院への支援で、都道府県の補助金の算定や運用が厚生労働省の趣旨と異なり、十分な支援が受けられないとの懸念が出ている」として、日本医師会とともに、病院への支援の趣旨の徹底を図るよう、国・都道府県に働きかける意向を示した。
　猪口会長は、「新型コロナの感染防止対策など病院への支援に対する国の趣旨が、都道府県に理解されていない可能性がある。できるだけ声を大きくして訴えたい」と述べた。特に、医療機関の院内感染防止対策で、都道府県が補助対象となる個別の品目ごとに厳しく査定するため、上限額までの補助金が得られない事例があるという。
　また、薬剤師の養成及び資質向上等に関する検討会が７月10日に開催されたことに対しては、出席者から様々な意見が出た。薬剤師を取り巻く環境が変化している中で、病院団体としては、病院の薬剤師の不足が続く一方で、薬局への薬剤師の偏在が課題であることなどを、検討会を通じて主張していく考えだ。また、薬局やドラッグストアと比べ、医療安全のリスクや労働の不規則性がありつつも、給与面で優遇できない実情も訴える。
　日本病院会、全日病、日本医療法人協会で実施する新型コロナの影響をみるための病院経営調査は４、５、６月診療分を含めた調査を実施する。４月診療分については、すでに調査結果を公表しているが、その後の状況や、ボーナスや時間外労働の状況なども調査する。８月中に速報値を公表する。