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臨床研究医コースの仕組みで「丁寧な議論」求める

臨床研究医コースの仕組みで「丁寧な議論」求める

【四病協・総合部会】目指す募集人数含め制度の不透明さは残る

 四病院団体協議会は8月26日に総合部会を開き、最近の医療問題を議論した。日本専門医機構は新たに臨床研究医コースを設定し、募集を9月23日にも始める方針を示している。これについて、会見した日本病院会の相澤孝夫会長は、「日本の国際的な医学の底力が落ちており、(臨床研究医コースの設定は)理解はする」と述べつつ、「急に決まった印象があり、もう少し丁寧な議論が必要だったのではないか」との問題意識を示した。
 臨床研究医コースは、通常の専攻医の都道府県別・診療科別の募集上限(シーリング)の枠外で募集する。このため人数が増えれば、地域偏在を助長する懸念がある。日本専門医機構は、臨床研究医コースを中途で脱退し、通常の専攻医に移る「シーリング逃れ」が生じないよう、厳しい姿勢で臨む考えを示している。
 初回は40名でスタートするため、影響はほとんどない。しかし、日本専門医機構の寺本民生理事長は、段階的に増やしていく方針を示しており、「最低100人」と発言している。どの程度の規模を目指すかということを含め、総合部会では、将来の方向性に不透明さがあることを指摘する意見が出た。
 また、全日病、日本病院会、日本医療法人協会の3団体病院経営調査の第2四半期の調査結果を10月に公表する見通しが示された。第1四半期の調査では、新型コロナの影響で、医業利益率が4月に大幅に悪化し、5月はさらに悪化し、6月はわずかに回復する傾向が明らかになっている。
 7月以降は第2波に近い状況があったが、第二次補正予算の病床確保料や感染予防対策の経費などの新型コロナ緊急包括支援交付金が、多くの都道府県で9月から給付される。新型コロナによる患者減の7月以降の影響とともに、給付の効果を合わせた病院経営への影響を確認する狙いがあることが、相澤会長から説明された。

 

全日病ニュース2020年9月15日号 HTML版