全日病ニュース

全日病など９団体が「医療緊急事態宣言」

国民に感染予防を呼びかける

　全日病をはじめとする医療関係９団体は12月21日、合同で記者会見を行い、新型コロナウイルスの急激な感染拡大を踏まえて「医療緊急事態宣言」を発した。新型コロナの感染拡大がこのまま続くとコロナ患者の受入れだけでなく、国民が通常の医療を受けられなくなると警鐘を鳴らした。国民に対して、「一人ひとりの粘り強い行動が感染拡大から収束へと反転する突破口になる」と強調し、３項目を宣言した。
　宣言は、①国や自治体に国民への啓発並びに医療現場の支援のための適切な施策を要請するとともに、②地域の医療及び介護提供体制を守り抜く決意を表明、③国民に引き続き徹底した感染防止対策をとることを呼びかけている。

急激な感染拡大に危機感
　全日病の猪口雄二会長は、「コロナ患者が増え続け、重症者が入院するベッドが埋まりつつある。重症者のためのベッドは簡単には増やせない。患者増にベッド増が追いつかず、医療崩壊が近づいている」と危機感を表明した。また、新型コロナ患者の受入れ病床の確保のため、さらなる国の支援が必要とした。
　参加した９団体は日本医師会、日本歯科医師会、日本薬剤師会、日本看護協会、日本病院会、全日本病院協会、日本医療法人協会、日本精神科病院協会、東京都医師会。