全日病ニュース
病院のポリファーマシー対策で手順書を作成
病院のポリファーマシー対策で手順書を作成
【高齢者医薬品適正使用検討会】
厚生労働省の「高齢者医薬品適正使用検討会」(印南一路座長)は12月17日に会合を開き、「病院における高齢者のポリファーマシー対策の始め方と進め方」(案)をめぐって議論した。 病院がポリファーマシー対策を体系的に進めるための手順書を作成しているもので、この日の意見を踏まえて内容を修正し、再度議論することとした。
同検討会は、高齢者の特徴に配慮した薬物療法を進めるため、2018年に「高齢者の医薬品適正使用の指針」(総論編)を作成。2019年には、療養環境別の各論編をまとめている。
一方、同検討会が実施したアンケート調査から、「人員不足で対象患者の抽出や検討する時間を作れない」、「多職種連携が十分でない」など、病院がポリファーマシー対策に取り組む上での課題が浮かび上がった。このため医療機関で活用できる実践的なモデルや手順書が必要であるとの認識で一致。課題解決のためのツールを作成することとした。
「始め方と進め方」は、二つの目的に沿ってまとめられている。一つ目は、ポリファーマシー対策を始める病院が取組みの初期に直面する課題を解決するためのスタートアップツールとして活用できることであり、この内容を第1章にまとめている。職員の意識を調査し、院内の現状を把握した上で、対象患者数は対応可能な範囲で決めるなど具体的な手順を示しているほか、人員不足や多職種連携などの課題への対応策を示した。
二つ目の目的は、ポリファーマシー対策をある程度進めている病院が、業務手順書を整備し、より効率的に取り組むための参考資料として活用することで、この内容が第2章にまとめられている。運営規定や人員に関する体制づくりについて述べた上で、処方見直しの具体的な進め方を説明。主治医との調整に加え、患者や家族の意向に配慮する必要があると述べている。また、処方見直しを院内で行った後においては、地域包括ケアシステムを担う医療・介護関係者との連携が欠かせないことから、地域の関係施設との連携についても記載している。
全日病副会長の美原盤構成員は、ポリファーマシー対策においては管理者の役割が重要であると指摘。「管理者はポリファーマシー対策に取り組む宣言を行う必要がある」と述べ、より強い表現で記載することを求めた。
全日病ニュース2021年2月1日号 HTML版
[1] 全日病ニュース・紙面PDF(2018年4月1日号)
https://www.ajha.or.jp/news/backnumber/pdf/2018/180401.pdf
2018年4月1日 ... 医政局長は挨拶で、①医師偏在対策② ... 会」(山本隆一座長)は3月9日、ガイ
... 者への対応では、主治医の依頼を受けた他の医療機 ... 用検討会」(印南一路
座長)は3月9日、 ... つながるものをポリファーマシーとし、.
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