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ホーム全日病ニュース(2021年)第982回/2021年3月15日号公的病院への繰入金総額は8,269億円で増加傾向

公的病院への繰入金総額は8,269億円で増加傾向

公的病院への繰入金総額は8,269億円で増加傾向

【衆院・予算委員会分科会】安藤議員が新型コロナのクラスター対策やワクチン接種で質問

 自民党の安藤高夫衆議院議員(全日病副会長)は2月26日、衆院予算委員会の第5分科会で質問に立ち、新型コロナウィルスのクラスター対策やワクチン接種、医療機関における公私格差について政府の見解を求めた。

医療機関・介護事業所のクラスター対策を質問
 クラスターが発生した医療機関は、新規患者の受入れ停止など厳しい状況に陥る。安藤議員は、クラスター発生の場合にも、しっかりした補償の仕組みがあれば、コロナ患者の受入れに積極的に取り組むことができると指摘。コロナが原因で経営が苦しくなった病院を助けるために、空床分の機会損失や前年同月の収益に満たない場合の補填が考えられないかと質問した。
 厚生労働省の迫井正深医政局長は、クラスターによる医療機関の休業リスクは看過できないとした上で、政府の取組みを説明。4~ 11月の8か月間で医療機関全体で1.2兆円の減収となっているとし、これまで医療機関に対して3.2兆円を措置したほか、さらに3次補整で1.4兆円の追加予算を計上しているとし、その中で、クラスター発生の場合には一般の医療機関であっても重点医療機関の病床確保料の補助対象としていると説明した。
 また安藤議員は、クラスターが発生した介護事業者に対する支援策を質問。厚労省の土生栄二老健局長は、医療介護総合確保基金を活用して感染者が発生した事業所におけるかかりまし費用を補助する経費を計上しているほか、コロナの影響で減収になった場合の資金繰り支援策として無利子・無担保の優遇融資を用意していることを説明した。また介護報酬改定では、9月末までの6か月間の特例的対応を含めプラス0.7% の改定としたことを紹介した。

ワクチンの接種順位を質問
 安藤議員は新型コロナワクチンの接種方法について質問。貴重なワクチンを無駄がないように使うことが大事とした上で、効率的な接種の観点から医療従事者と同時に患者にも接種することについて見解を求めた。
 厚労省の正林督章健康局長は、円滑なワクチン流通を実現するために自治体、医療機関、卸の関係者間でワクチン配分の情報伝達を行うためのシステム(V-SYS)を構築中であると説明。「各医療機関はこうした仕組みを活用して適切に予約を受け付け、ワクチンの廃棄が生じないようにしてほしい」とした上で、「余剰となったワクチンを予約のない人など、その時点での接種順位に該当する人に接種することは差し支えない」と答えた。一方、「接種順位にかかわらず接種を認めることは公平性や現場の実務との観点から慎重に考える必要がある」と述べた。入院患者に対する接種については、治療中に接種することは困難であり、対象者の特定が難しいことから、否定的な考えを示した。

病院の公私格差を質問
 安藤議員は病院の公私格差に関連して、私的二次救急医療機関に対する特別交付税制度について質問した。同制度は、政策医療を担う民間医療機関が活用できるもので、公私格差の打開策となり得るが、活用されていない。安藤議員は、病院が直接総務省に申請できないなどのハードルがあるとして改善を求めた。
 総務省消防庁の五味裕一審議官は、同制度の措置実績は増加傾向にあり、2020年度は12.6億円であることを説明し、制度の活用が進むよう周知に取り組む考えを示した。
 安藤議員は、公立病院に対する繰入金について質問。総務省の渡邊輝大臣官房審議官は、2020年度の繰入金の合計額はすべての公立病院の決算ベースで、8,269億円であると答弁し、内訳として、救命救急医療に1,204億円。周産期医療に237億円であると説明した。
 安藤議員は2019年2月に同様の質問をしているが、その際の答弁で総務省は公立病院への繰入金総額を8,083億円(2017年の決算ベース)と答えている。今回の答弁はこれを上回り、公立病院の繰入金は増加していることが明らかとなった。

 

全日病ニュース2021年3月15日号 HTML版

 

 

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  • [1] 新型コロナウイルスに関する情報 | 公益社団法人全日本病院協会

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  • [2] 自民党に新型コロナウイルス対策医療系議員団本部が発足|第963回 ...

    https://www.ajha.or.jp/news/pickup/20200515/news10.html

    2020年5月15日 ... 自民党に新型コロナウイルス対策医療系議員団本部が発足|第963回/2020年5月
    15日号 HTML版。21世紀の医療を考える「全日病ニュース」は、全日本 ... しかし
    、ウイルスの感染力が強く、クラスター対策をすり抜けて感染が広がっている。
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    必要であり、第2次補正予算の編成を求めていく考えである。

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    https://www.ajha.or.jp/news/pickup/20201215/news02.html

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    受入れ病院の減収は大きく、「減収額 ... PPEの費用が高騰した際の支援や国内
    生産体制の確保、介護施設でクラスターが発生した場合にI-MATを派遣 ...

  • [4] 全日病ニュース・紙面PDF(2020年5月15日号)

    https://www.ajha.or.jp/news/backnumber/pdf/2020/200515.pdf

    2020年5月15日 ... 医療崩壊を起こさせないため、新. 型コロナウイルス感染症患者が入院す. る
    ベッドの確保とともに、医療従事者. の確保が喫緊の課題となっている。厚. 労省
    は、医療関係団体や大学、学会に. 協力を呼び掛けた。 同日の協議会は ...

  • [5] 全日病ニュース・紙面PDF(2020年4月15日号)

    https://www.ajha.or.jp/news/backnumber/pdf/2020/200415.pdf

    2020年4月15日 ... 休業補償や減収補填を行うこと。 ... 49億円. 〇クラスター発生地域への専門家
    派遣. 4.3億円 ... 新型コロナウイルス感染症患者等を受け入れたことにより、入院
    患者が一時的に急増等した場合や、学校等の臨時休学. に伴い、 ...

  • [6] 全日病ニュース・紙面PDF(2020年6月1日号)

    https://www.ajha.or.jp/news/backnumber/pdf/2020/200601.pdf

    2020年6月1日 ... 新型コロナウイルスの感染拡大に伴う. 病院への影響を示すため、病院経営状 ...
    コロナ患者への入院の診療報酬は倍. 増されたが、その他の減収分があり、 ...
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