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オンライン資格確認の本格稼働10月に延期

【医療保険部会】プレ運用は10万施設にまで拡大

　厚生労働省は３月26日の社会保障審議会・医療保険部会（田辺国昭部会長）に、オンライン資格確認の本格稼働開始時期を３月から今年10月に延期することを報告した。厚労省は現行のプレ運用の対象を約10万の医療機関・薬局にまで拡大する考えだ。
　オンライン資格確認は、本格稼働の前のテストという位置づけで、３月に約500の医療機関・薬局でプレ運用を始める予定だった。しかし、医療機関・薬局での導入準備が遅れており、プレ運用の実施施設は３月22日時点で54機関にとどまる。新型コロナの影響によるシステム改修の遅れや、世界的な半導体不足によるパソコン調達の遅れなどが原因としてあがっている。
　プレ運用では、システムの不具合やデータの不備などが生じている。厚労省は、システムの安定性を確保するとともにデータの正確性を担保するため、３月下旬に本格稼働を実施する当初の予定を変更し、プレ運用を当面、継続することを提案した。
　保険局の山下護医療介護連携政策課長は「遅くとも薬剤情報の閲覧開始を予定している10月までに、本格稼働を開始する」と述べた。
　山下課長は、医療機関に対するメッセージとして、「プレ運用は本番と同じ環境でできる。オンライン資格確認システムは今後のデータヘルスの基盤になるので、引き続き、システムへの参画をお願いしたい」と述べた。
　システム改修費を全額補助する特例措置は予定通り３月末で期限を迎える。４月以降は従前の補助率に戻り、病院は補助上限額の２分の１までとなる。