全日病ニュース

都道府県に医療機関支援の重要性伝える

【厚労省】全国医政関係主管課課長会議で説明

　厚生労働省はこのほど、2020年度全国医政関係主管課長会議の資料と説明動画を厚労省ホームページに掲載した。医政局の熊木正人総務課長は、都道府県担当者に対し、新型コロナウイルス感染症緊急包括支援交付金など医療機関への支援策を説明。「医療機関は新型コロナにより、かなりの打撃を受けている。支援は極めて重要」と強調した。
　熊木課長は冒頭、「患者の受診控えもあり、医療機関の経営が圧迫されている。きちんとした支援を行うことが、引いては、新型コロナ対応病床の確保や検査体制の充実につながり、一般医療の保持にもなる。政府として、これまで第一次、第二次、第三次補正予算と予備費で合計4.6兆円の予算を用意した」と述べた。
　熊木課長は、医療機関への支援について、１月28日に国会で成立した第三次補正予算の内容を中心に説明。昨年９月８日に閣議決定した予備費による新型コロナ対策では、主に新型コロナ患者の病床確保が中心となった。これに対し、第３次補正予算は、新型コロナ患者を受け入れていない医療機関への支援にも配慮した。
　第一次から三次補正予算、予備費による多くの事業は、2021年度に繰り越せる。ただし、９月15日の新型コロナ対策のうち、インフルエンザの流行に備えた発熱患者の外来診療・検査体制確保事業は2020年度で終了となる。また、新型コロナ患者を受け入れていない医療機関を含めた感染拡大防止策の補助も2020年度で終了するが、2021年度からは、初再診料や入院基本料に加算できる診療報酬での評価に切り替わる形となる。