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レセプト件数▲19.3％、点数▲13.1％

【厚労省・診療行為別調査】新型コロナの影響などで各指標が大きく減少

　厚生労働省は６月30日、2020年社会医療診療行為別統計の結果を発表した。新型コロナの影響で、レセプト件数が前年比で約２割減となり、点数も大きく減少。前年と比べて、全体のレセプト件数は▲19.3％、日数は▲19.2％、医療費に相当する点数は▲13.1％となった。一方、件数が点数を上回る幅で減少しており、レセプト１件あたりの点数は増加。１件あたり点数は、医科入院で５万7,074点（前年比5.3％増）、医科入院外は1,445点（同4.9％増）となった。
　2020年は、４月から診療報酬改定（＋0.55％）があり、新型コロナの感染拡大が生じたことから、前年比で大きく変化した。ただ、厚労省は、影響分析を行うのは困難との見解を示している。
　集計対象は、2020年６月審査分のレセプトのうち、NDB（ナショナル・データ・ベース）に蓄積されている全数。
　医科入院の状況をみていく。１件あたり点数は5.3％増の5万7,074点、１件あたり日数は1.19日伸びて16.56日、１日あたり点数は▲2.3％の3,447点。
　診療行為別に１日あたり点数の前年比をみると、１割以上減少した項目が多かった。「麻酔」が▲15.1％、「手術」が▲14.0％、「病理診断」が▲12.4％、「検査」が▲11.4％、「初・再診」が▲11.2％となり、前年より大幅な減少である。
　他方、１日あたり点数の４割弱を占める「入院料等」は6.4％増、「リハビリテーション」は10.1％増となっている。
　医科入院を病院と診療所に分けると、病院の１件あたり点数は５万8,985点、１日あたり点数は3,480点、診療所の１件あたり点数は２万1,128点、１日あたり点数は2,286点。病院の種類別（１日あたり点数）では、特定機能病院が7,505点で最も高く、次いで一般病院の4,874点、療養病床を有する病院の2,545点、精神科病院の1,389点となっている。
　DPC ／PDPSは、１件あたり点数が7.6％増の６万6,689点、１件あたり日数は0.51日増加して10.68日、１日あたり点数が2.5％増の6,244点である。

入院外で在宅と注射が大幅増
　医科入院外では、１日あたり点数は7.0％増の979点、１件あたり日数は0.03日短縮して1.48日、１件あたり点数は4.9％増の1,445点となっている。
　診療行為別にみると、前年比で「在宅医療」と「注射」が大幅に上昇した。１件あたり点数では「在宅医療」が127点（前年比29.9％増）、「注射」が190点（同20.2％増）、１日あたり点数では「在宅医療」が86点（同32.5％増）、「注射」が129点（同22.6％増）となっている。そのほかの項目を診療行為別に１日あたり点数でみると、「初・再診」は▲7.4％、「検査」は▲1.5％と減少した一方、「投薬」は9.0％増加した。