全日病ニュース

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医師労働時短計画を評価

医師労働時短計画を評価

 厚生労働省の医師の働き方改革の推進に関する検討会(遠藤久夫座長)は8月23日、医師に対する時間外労働規制の特例水準の指定を受ける病院が作成する義務のある医師労働時間短縮計画の進捗を評価する方法をめぐり、議論を行った。評価項目はSとA~Dまでの5段階に分かれる。委員からは、評価がD判定となり、都道府県による特例水準の指定が更新できない事態に陥らないよう求める意見が出た。
 評価は、書面調査と訪問調査の結果を総合して評価する。Sは医師の労働時間短縮が着実に進んでおり、「他の医療機関にも推奨できる取組みが行われている」との評価だ。Aは「医師の労働時間短縮の取組みが十分に行われ、労働時間短縮も進んでいる」、Bは「取組みは十分に行われ、労働時間短縮は進んでいない」、Cは「取組みに改善の必要があり、労働時間短縮の成果は問わないが、今後の改善が見込まれる」、Dは「取組みに改善の必要があり、時短計画の見直しが必要」である。労働法・医療法に規定された事項を満たさなければ評価は保留とされる。
 評価結果は都道府県により公表される。2022年度~ 2023年度の最初の評価の際は、書面調査のみ実施し、D評価の場合だけ、訪問調査を行う。評価結果をどう公表するかは今後の議論。

 

全日病ニュース2021年9月1日号 HTML版