全日病ニュース

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濃厚接触者の医療従事要件で要望書

濃厚接触者の医療従事要件で要望書

 全国で若年者の新型コロナの感染拡大が急増している中で、医療従事者や介護従事者においても、濃厚接触者の自宅待機者が増加している。厚生労働省は8月13日付け事務連絡で、新型コロナ対策に従事する医療従事者に対し、濃厚接触者であっても医療に従事できる要件を示した。全日病など7団体は18日、新型コロナ対策に従事していない医療・介護従事者に対しても、同様の取扱いとすることを求め、田村憲久厚労大臣宛てで、正林督章健康局長に要望書を手渡した。これを受け厚労省は、18日付けで事務連絡を改正した。
 濃厚接触者は「不要不急の外出をできる限り控える」ことが要請されている。しかし、改正事務連では、「医療に従事することは不要不急の外出に当たらない」ことを明確化した。要件としては、新型コロナワクチンの2回接種や、無症状で核酸検出検査・抗原定量検査が毎日、陰性であることなどに加えて、「他の医療従事者による代替が困難な医療従事者」と明記し、医療従事者全体とした。だが介護従事者は含まれなかった。
 注意事項としては、以下のような文言が追加された。◇他の医療従事者による代替が困難な医療従事者に限る運用を徹底すること◇感染した場合にリスクが高い患者に対する医療に際しては、格段の配慮を行うこと◇検査期間は最終暴露日から14日間◇原則として行政検査として実施することが望ましい。


猪口会長が正林健康局長に要望書を渡す

 

全日病ニュース2021年9月1日号 HTML版