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ホーム全日病ニュース(2022年)第1019回/2022年10月15日号即応病床使用率50%未満の場合に病床確保料を減額

即応病床使用率50%未満の場合に病床確保料を減額

即応病床使用率50%未満の場合に病床確保料を減額

【厚労省・事務連絡】10月以降の新型コロナ交付金

 厚生労働省は9月22日、「令和4年度新型コロナウイルス感染症緊急包括支援事業(医療分)の実施に当たっての取扱い」を事務連絡した。最近の新型コロナの感染状況を踏まえ、10月以降も新型コロナ対応の財政支援は基本的には継続するとした上で、病床確保料について医療機関の収入額が一定程度を超えた場合に、病床確保料を減額する措置を導入する。疑似症患者向けの病床を確保する「協力医療機関」への補助は廃止する。
 政府の新型コロナウイルス感染症緊急包括支援交付金(医療分)は、今年9月末が期限となっていたが、今年度末まで延長することになり、9月20日に予備費(8,266億円)が措置された。緊急包括支援交付金に対しては、2020・2021年度の補正予算等により、これまで6兆8,099億円が投入されている。国が全額を負担し、実施主体は都道府県となっている。これまで通り、重点医療機関等の病床や宿泊療養施設、医療人材の確保などを支援するとした。しかし、病床確保料については見直しが行われることになった。
 病床確保料の基本的な枠組みは変更しない。医療機関別の補助単価(上限)は据置き、即応病床に対する休止病床の補助上限数は維持する(即応病床1床あたり休床2床まで(ICU・HCU病床は休床4床まで))。
 なお、即応病床とは、都道府県が定める現時点でのフェーズにおいて、都道府県からの要請に応じて新型コロナ患者を受け入れる病床として、都道府県病床確保計画に定められている病床のことである。
 変更点は、病床確保料を受ける医療機関の収入額(診療収入額と病床確保料の合計額)が新型コロナ流行前の診療収入額の1.1倍を超え、かつ新型コロナ病床使用率が50%未満の場合に、1.1倍を超える分を調整する。
 診療収入額がコロナ流行前の診療収入額の1.1倍を超えた場合は、特例的に3%を上限に病床確保料を支給する。さらに、1.2倍を超えた場合は、病床確保料は支給しない。
 ただし、新型コロナ対応により、医業支出も増えていると想定される。このため、足元の医業支出の伸びが新型コロナ流行前支出の1.2倍を超える場合は、その伸びを適用して調整する。なお、物価高騰による支出増に関しては、地方創生臨時交付金を積み増す。

 

全日病ニュース2022年10月15日号 HTML版

 

 

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