全日病ニュース

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第57回全日本病院学会を9月12日・13日に札幌市で開催

▲ロイトン札幌(画像左) ▲さっぽろ芸文館(画像右)

第57回全日本病院学会を9月12日・13日に札幌市で開催

【第57回全日本病院学会in 北海道】
地域医療構想、地域包括ケア病棟、医療事故調査制度、特定行為研修制度のテーマも

 「第57回全日本病院学会in 北海道」(徳田禎久学会長)の開催が近づいている。北海道支部(徳田禎久支部長)の担当で、札幌市のロイトン札幌とさっぽろ芸文館の2会場を舞台に、9月12日・13日に開かれる。
 2025年に向けて地域の医療提供体制を再編する地域医療構想の策定が始まる中、北海道学会の実行委員会(大橋正實委員長)は、改革を乗り越えるキーワードとして自らの改革を問う「イノベーション」をメインテーマに、そして、医療提供者としての本分の自覚を訴える「医の原点を見つめつつ」をサブテーマに掲げた。
 演題数は693題と「第54回全日本病院学会in 神奈川」に次ぐ数に達するなど、地方開催としてはかつてない関心を集めており、大きな盛り上がりが見込まれている。
 北海道学会の特徴は、担当支部の裁量で組まれる学会企画に「最新テクノロジーの医療分野への応用―会員病院での実践に向けて」と「病院食の未来を考える」という2大テーマを設定、それぞれ、特別講演、シンポジウム、指定演題、ランチョンセミナーを1日帯で集中展開するプログラムを組むという独創性にある。
 北海道学会では、新たな取り組みとして、実際のファッションショーと同じようなランウェイを設けて、プロのモデルが最新の機能的な医療用の制服をアピールするイベントも行なわれる。
 全日病の各委員会が担当する委員会企画では、まず、医業経営・税制委員会が「地域医療構想の現状」をテーマにシンポジウムを開き、医業保険・診療報酬委員会は「地域包括ケア病棟」について考察するシンポを開催する。
 医療の質向上委員会は10月施行を直前に控える医療事故調査制度を、同じく10月に施行される特定行為研修制度については看護師特定行為研修検討プロジェクト委員会が「特定行為に係る看護師研修制度施行前夜―特定行為研修を修了した看護師を活かす」と題したセッションを開催する。
 このほか、病院のあり方委員会は「病院のあり方に関する報告書2015版」の概要を報告、プライマリ・ケア検討委員会は「病院におけるプライマリ・ケア強化のための他職種連携のあり方」を問い、医療従事者委員会は病院女性事務職のキャリアアップを含む「病院における事務職―経営陣に加わる要件とワークライフバランスへの対応」を取り上げるなど、病院が直面する課題が多方面から考察される学会となる。